7月④オデッセイ

今回は、火星に宇宙飛行士が1人残されたら、という過酷すぎるサバイバルストーリー。

火星でのミッション中に砂嵐が起き、マットデイモンだけが事故のせいで死亡したと思われ、他のクルーたちは火星を脱出。実は生きていた彼が、救出されるまでの過程を丁寧に描いている。

宇宙飛行士は、あらゆる最悪の状況を想定して訓練をするらしいけど、地球と交信できない状態で1人火星に残されたら、さすがにもうダメだわ、ってなりそうなもんである。残された食糧と水があっても、いつかそれも尽きる。救助を求める手段もない。

でも、マットデイモンは諦めない。自らの知識やスキルを駆使して、居住スペース内でじゃがいもを育てることに成功するのだ。地球と交信できなくても、次のミッションのチームが火星にやってくるのは4年後、それまで生きられれば助かる!という望みがあったのだ。

結果的に、NASAの方が彼の生存に気づいて、マットデイモンの努力もあり、なんとか交信手段を確保した。彼の救出作戦が実行され、失敗や絶望的な状況を乗り越え、無事地球に帰還する。

ただただ、感動のストーリーにすることもできたはずだが、NASAのスタッフ間の会話やマットデイモンがビデオに記録するための一人語りでも、皮肉やユーモアが満載で、深刻になりすぎない。
それがこの映画を見やすくしている。感動の押しつけが一切ない。
でも、だからこそ伝わるメッセージもある。

絶望的な状況でも笑いを忘れちゃダメだ。
笑うことで、希望が見える。
希望を実現する力が湧く。

私は、長年勤めた会社を辞める決意をしたところで、この映画を観た。
元々会社の待遇に不満があったものの、好きな仕事をさせてもらえてたから、その一点でなんとか今まで続けてきた。それが人事異動で、まったく別の仕事をしろというのだ。ならば辞めよう、と。

火星に取り残されたような気分でいたけれど、私もこの困難を必ずサバイブしようと思った。
安定した今の生活をいったん捨てても、この決断をいつか必ず最良の選択だったと言えるようにする。
それは、私が、そうするのだ。強い決意で必ずそうする。

そして、私も笑いを忘れない。
笑うことで、希望が見える。
希望を実現する力が湧く。

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