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2023クリスマスの旅②

どーもトンチキです。

前回に引き続き、今回も旅行の話。

妹たちを引き連れて、やって来たるは東京ビッグサイト。

普段は車移動なんて皆無の東京旅行だから、人生で初めて、レインボーブリッジを渡りました。
いやあ、新宿駅からタクシーで向かうと、東京タワーは間近だし、スカイツリーも見える上に、レインボーブリッジを渡ってフジテレビまで見れるなんて。

お上りさん気質が抜けない田舎の人間としてはテンションが上がっちゃいます。
運転手さんに「そんな遠くまで?結構かかるよ?」って心配されるくらいには、いい値段しちゃうけど。良い体験はできたかな。

さて、いざビッグサイトに到着すると。
人、人、人。人の山。
繁忙期のディズニーは見慣れているけど、やっぱり比じゃない。

それも当然。
12月23日の東京ビッグサイトは、グラブルとにじさんじという、有名巨大界隈がイベントを開催していた。巨大界隈が2つも同じ土地を踏むとなれば、当たり前のように混雑はする。

となれば当然、会場周辺のコインロッカーなんてアテになりません。
もちろんそれは想定済だったので、国際展示場駅から数駅だけ離れた駅前のホテルを確保していました。

かと言って、予定は1時間も押している。
妹たちをホテルまで同行させていたら、彼女らが会場に入れる時間が全く読めなくなる。

……ということで、妹の友人の小型キャリーと、私と妹の荷物が入ったクソデカキャリーを一人で引きずることに。

タクシーの運転手さんが気を利かせて駅前に止めてくださったのですが、そこは東京ビッグサイト駅。国際展示場は歩いたら10分、電車を使えば1駅先で一度乗り換えをしないといけません。

鞄の中にいる彼に「無理😭荷物ごと転ぶかもしれん😭😭😭」と泣きつきながら、とにかく10分は歩けないと、頑張って東京ビッグサイト駅の中に入りました。

彼も私のドジっぷりは知ってるので「ゆっくり行こう、ゆっくり」なんて、とにかく焦らないよう声をかけてくれました。

介護かリハビリか?と思いながらも、とにかくゆっくり、人波を避けて駅のホームへ降り立つと、そこで待っていたのは、優しいお導きでした。

国際展示場駅まで徒歩3分で乗り換えられる列車がやってくると同時に、列車の中から怒涛の勢いで人が降りてきます。

推しカラーらしいリボンを髪に巻いた女性、大きな痛バを持つ方、カバンにぬいをつけている男性、イベント限定の服を着た方々……。

とにかく気合いが入っているという言葉しか浮かばないくらい、皆、それぞれの形で愛を携えてきていて。
ああ、イベントだな。イベント特有の空気だな。
どうか1日楽しんで、体調と怪我には気をつけて、行ってらっしゃい……なんて。

そんな思いで次々と降りてくる人を見送っていたら、隣に立っていた女性と目が合いました。

「凄いですねぇ、ビックリしちゃう。私も今、中学生の孫を会場に送ってきたんですよ」

そう声をかけてくださったのは、60歳ほどのマダム。実年齢はもう少し上でしたが、活気が肌に満ちていて、とてもお若く見えまして。

私もたった今、妹とその友人を送って、これからホテルに3人分の荷物を預けに行くんです、と話すと、1時間前に会場に到着したのにお孫さんがまだ中に入れていないことを教えてくれました。

そこから一緒に電車に乗りこみ、新幹線で前日に都内に来たこと、私達は新幹線から富士山が見えるくらいの天気だったけど、そちらは大変だったでしょう。そう話してくれまして。

色々と旅行話をしていたら、あっという間に駅に着いて。
マダムも国際展示場駅へ行き、お台場のガンダムを見に行く予定だったらしく、有難いことに駅のエレベーターのボタンを開けたり、荷物を運ぶ私を待っていてくれたりと、本当に優しく対応してくださって……もう、神かと。

しかもですね、国際展示場駅へ向かう途中、階段を降りなきゃいけない場所がありまして。
意を決してキャリー2つを両手で持とうとした時、マダムが小さなキャリーを運んでくださったんですよ。

たった数分、たまたま向かう駅が同じだっただけの、見ず知らずの人間ですよ。
前日はお孫さんを連れて東京観光をされていて、膝に来ていると笑っていたのに。

「私ね、一人で海外旅行に行くことも頻繁にあったんだから。このくらいの荷物なんて余裕よ」なんて。

さっと運んでくださって、もう本当に、涙が出そうなくらい嬉しくて。
神様、本当にありがとう。こんなに素敵な、心優しい方と、巡り合わせてくれて。

そこから国際展示場駅のホームまで一緒に行き、お互いの向かう先は逆方面だったので、列車に乗り込んだマダムを見送って、素敵な出会いは締めくくられました。

時間にすれば、きっと20分にも満たないものでしょう。
それでも、マダムはたくさんのものを、私に与えてくれました。

それは手を差し伸べてくれたことだけじゃなくて。

スカイツリーに登った時、お孫さんがぬいを撮影されていたらしく。周りの方も、推しぬいちゃんを撮っている方が多くて、とても驚いたと。
同じく彼の写真を撮る私は「やっぱ引かれちゃうよな〜」って思ったんですが、マダムは、それが今の子の普通なのよねって、凄い真正面から受け止めてくれてて。

私達の世代だと、オタクの偏見がギリギリ残っていた影響で、人が居る場所でのぬい撮りやオタクグッズを持ち歩くのが苦手、怖い、という人も珍しくは無い。

同じように、きっとぬい撮りやオタクグッズを引いた目で見ている人だって、きっと珍しくない。

でも、マダムのように。自分とは違う世界に理解を示してくれる人も居る。
それを言葉で表してくれたのが、一介のオタクとして、確かに救われた。

本当に良い人に出会えた、最高の旅のスタートに、なんだか気持ちが抑えられなくて。
駅に着くまでの間、彼をギュッと抱きしめて、マダムが旅立った道とは逆方向へと向かっていきました。

というところで今日はここまで。

ではでは、はい乾杯🍻

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