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【3日目】note千日回峰行 賢者の愚行


白居易が尋ねた。「ブッダの説かれた教えの根本はどういう事でしょうか」

道林が答えた。「悪い事をせず良い事だけをするという事だ」

白居易が言い返した。「そんな簡単な答えなら、3歳の子どもでも言えるではありませんか」

道林は答えた。「3歳の子どもでも言えるだろうが、80歳の老人でも行う事はできないだろう」  <正法眼蔵>


人はやらねばならない事を分かっていながらも、やらない。

これを「成功or失敗への恐怖」と表現する。

今日、約4か月ぶりに電車というものに乗った。

しかしそこには、COVID19が本格化する前では考えられないような光景があった。

席が空いているのに皆が1席を空けた状態で座るようになっていた。

この光景は、人が多くなるにつれ無くなりはしたものの、間違いなく存在する事実に他ならない。

人との間隔を取らねばならぬ現状と、席を詰めて座る事の葛藤入り乱れている空間。

人間は社会的な生き物で、より良い生き方をしようと心がけている人に囲まれている方が良く生きる事が出来る。一方でその行動を決定するのは他ならぬ自分である事を忘れてはならない。

人は皆、やらねばならぬ事を理解しながらも、やらない事実を受け止め、今一度

今やらねばならぬ事と、やる事が出来なかった問題が何であるかに向き合う事が大事な時が来ているのではないだろうか。


2020年6月6日 24:10

1人では何もできないからこそ、人の助けが身に沁みます。