見出し画像

『土曜夫人』


日記の様に毎日noteを書いている方に触発されて、本、音楽、何かしらの消費についての所感を書き留めておこうと思いました。
趣味は読書、映画鑑賞……消費行動ばかり。お絵かきはしますが、大層な絵は描けないので、生産(創作といえば聞こえが良いのだろうか)活動の一環となれば幸いです。


初筆ですが、書き留めるのは織田作之助の絶筆です。

織田作の好きなところは挙げ始めるとキリがないですが、
・あくまで日常を書きたがるところ
・↑の為にミステリ展開を作らないところ
・自意識過剰でかわいいところ
・本の中で人間が光っているところ
・手法が詰まっていて一朝一夕ではない文章を書くところ

……まだありますが黙ります。

挙げた物が全部見えてくる『土曜夫人』は絶筆として素晴らしいと個人的には思っています。未完であることは残念ですが、仕方なし。

…織田作は現代に生きていたら私が浪費してしまう予感がするので、生きていなくて本当に良かった。


『土曜夫人』──約数十人の登場人物が織り成す複数の土曜日についての物語、しかし一連の流れを軸に据え。主人公である女性たちとそれを取り巻く男性陣。 テーマは、全員が自分の人生の主人公。

織田作という男は、綺麗事をテーマとしつつも紆余曲折を経させて汚さも浮き彫りにさせてくれます。この物語もしかり。最後が良くても、過程が綺麗過ぎず…人生らしいのに、結局は綺麗事になってしまうところが、人生とは異なる。作りものの世界から抜け出せずにいる。

うわ〜〜〜!!織田作かっこいい〜〜!
そんな書き方しないで好きになっちゃう!!織田作の作品何もかも大好きすきー!!!(限界オタクの鏡です)

二年ほど続けて織田作の誕生日や太宰治の誕生日にルパンに通ってましたが、今年は仕事で自由軒のカレーを真似して作るしかできず…(二日後、『夫婦善哉』を読んでいてくれた彼が一緒に自由軒と法善寺横丁に行ってくれました。有難い限りです。)

しかし矢張り、織田作の人格からファンである自分としてはルパンに行きたくなりますね。東京にいた事が多い人ですし。………と、思う、火曜日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?