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I hope you dance 3

もうかれこれ、20年近く前のこと。
私は小さな町のスパで働いていた。
小さな町でも、同僚やルームメートそして彼女の友達、日々を楽しむには十分の町だった。
私は徒歩圏内に、コーヒーショップと図書館があればどこでも幸せな安上がりな人間だ。笑
その街のダウンタウンはワンストリート。それも3ブロックほどの長さ。
そのストリートの入り口にあるのが小さな図書館。
そこで見つけたのが、「I hope you dance」という小さな写真集のような本だった。

これはよくラジオから聞こえてくる曲の一つで、多分ジャンルはカントリー。
Lee Ann Womackという女性シンガーが歌った2000年3月にリリースされた曲。

今でも覚えているのが、フラッと立ち寄ったコンビニで流れていた。
あの時の私は、仕事やこれからの自分の人生について悩んでいた時で、丁度大きな決断を迫られていた時だった。

全ての歌詞がとても心に響くものだけれど、特に私が好きなところは、

I hope you still feel small when you stand beside the ocean
(海を目の前にして立った時、自分が小さいことを感じて欲しい)
whenever one door closes I hope one more opens
(一つのドアが閉まる時、次のドアが開くことを願うわ)
Promise me that you'll give faith a fighting chance 
(あなたが信じるもののために戦うことを約束してね)
And when you get the choice to sit it out or dance
(そして、座り続けるか、踊るか、の選択があるのなら、あなたが踊ることをを願うわ)
I hope you dance……

直訳のようになってしまいましたが、
この海を目の前にして、自分の小ささを感じる大事さ、というのを私はとても大事にしている。
それは大きな山でもそうだし。
自分がどれほどの大きさなのか、大自然を目の前に、知ることの大切さ。
そして座るか、踊るかのチョイス。
立ち止まるか、それとも前進するのか。
この歌で私も前に進むことを選ぶことができた。
そう、ダンスすることをチョイスしてきた。

そして今、私はこの歌を子供に伝えたい。
生きていく上で、とてもとても大事なことが凝縮されて歌われているのだ。
そして何かの壁にぶつかったときに、この歌を聴いて欲しいと思うのだ。
全部を紹介したいところだけれども、相当長くなるので、好きなところだけの抜粋になりましたが、この曲をたまー-に、本当にたまー--に、カーラジオから聞くことができる。
この曲が流れるたび、私は思い出す。
あの人生のいくつかあった分岐点の一つに立たされた時、海沿いのベンチで途方に暮れていた時のあの日を。
そして立ち寄ったコンビニで、この曲が流れた時のことを。
そして迷い、考え、答えを出して、「踊り続けよう」と決心したことを。

幾つになっても、私は壁にぶつかったとき、この歌を聴こうと思っている。
もちろん、海を見に行って、自分の立ち位置を確認しながら。

I hope you dance too!

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