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#53 アメリカ女子代表キャプテンからの言葉『To Be TAKA』

2021年4月12日の放送です。
「To Be TAKA」の言葉を聞いた時、最初は意味が分からなくて、
俺になれ!ってこと???と思っていました。。。
でも、その言葉の意味を知った時、なんだかジーンと胸が熱くなりました。https://stand.fm/episodes/6070fb298271d681c0566601

■英語が全く分からない中でアメリカに渡る

日本人って、ミスすると「ごめんなさい」って言いますよね。必要以上にごめんなさいっていうか。アメリカの選手ってミスした時には「It's my falt.」っていうんですよね。「わかってるよ」って言って終わる。

僕も、アメリカに行った時はミスだらけでした。
いつか海外でコーチやりたいなって思ってて、
英語勉強したフリぐらいはしているわけじゃないですか。

good, bad , OK っていう。(笑)

当時は通訳もいなくて本当に大変でした。
言いたいことを伝えられない以前に、何言ってるか分からないし、何言ってるかわかんないとコーチって務まらないんですよね。本当に申し訳ないと思いながら過ごしていたんです。
空港とかでも、本当なら僕が先に行くべきなのに、「Follow them.」彼女たちについて行ってって言われながら、僕が選手の後ろをついて行ったり、選手を集めて伝えようとしてもうまく伝わらないとか。
キックの練習でどうやって蹴るんだって言われても、うまく説明できなかったりとか。

■ミーティングはクイズみたいになる・・・

練習のストラクチャーって言って、練習メニューの構築や、どうやって戦うか、どうやって練習に落とし込むか、っていうチームの戦い方のコンセプトを考えることを任されていたんですね。
どうやってチームを作っていくか、ということと、映像ミーティングとかも任されていた。最初は「this」「this」みたいなね。
見ればわかるみたいな形にしたりとか。
要は、練習前に選手を何人か集めて、練習中だとうまく説明できないから時間に余裕がある時に作戦ボードで説明したり、映像にテロップを入れたり、見るだけでわかるぐらいにして・・・。できることはなんでもしました。

選手を集めても、僕がうまく説明できないからクイズみたいになるんですよ。
「TAKAはこうやって言いたいの?」
「こう?」
「こう?」
みたいな(笑)

本当に、申し訳なくて・・・。謝ってばかりだったんですね。

■アメリカ代表キャプテン クリスティ・ランポーンからの言葉

そんなある日、クリスティ・ランポーンっていうアメリカ代表のキャプテンから呼ばれて。彼女は10代からアメリカ代表に選ばれるような選手で、代表も300試合ぐらい出ているようなすごい選手なんですけど、その彼女から呼び出されて、
「TAKA、謝らなくていいよ。
 TAKAはタカだから。
 TAKAのアイデアはチームを支えているし、
 あなたの人柄は皆を明るくしてくれているから。
 一切謝る必要ないよ。
 To Be TAKA。」

って言ってくれて。

ありのままでいいって言うじゃないですか。
でも、“ありのままでいい”じゃなくて、”ありのままがいい”んだなって感じたんですよ。

■「ありのままでいい」とは、成長しなくてもいい、ということではない。

「ありのままでいいよ」って言うのは、成長しなくていいよってことでなくて、そのキャラクターがチームを助けることになるから、なんか違うキャラクターになろうとしなくてもね、そのままでいてくれることがチームを助けるし、足りないところは周りでカバーできるよって言うことだと思うんですね。

英語を勉強しなくていいってことではなくて、ありのままを認めてくれる仲間がいたから自分らしくいられたなって。
僕は昔から、その人のキャラクター、ありのまま、その人にしかない強みっていうのをチームに生かしたいなって思っているんですね。

でもそれは、勝手にするってことじゃないんです。
自分の良さを活かすために最大限のことはするし、周りのことにも気を遣うし尊重もするっていうか・・・。

静華さんより
誰かになろうとするとうまくいかないですよね。
頑張らなくていいってことだけじゃなくて、
あなたらしく頑張ることが大切なんだな〜と思いました!

以上、「To Be TAKA」のエピソードでした。
ありのままを認め、挑戦を応援し合える。
そんな仲間に囲まれていたいですね!


▶石原孝尚(Ishihara Takayoshi)
▶︎経歴

2003年 筑波大学大学院 体育研究科 健康教育学専攻 修了
2003年 前橋育英高校 保健体育教師、サッカー部コーチ
2005年 帝京高校 保健体育教師、サッカー部コーチ2009年 吉備国際大学 スポーツ社会学科 助教
2012年 INAC神戸レオネッサ コーチ / U18監督
2013年 INAC神戸レオネッサ 監督
2014年 Sky Blue FC (アメリカ女子プロリーグ) コーチ
2016年 浦和レッズレディース コーチ
2017年 浦和レッズレディース 監督
2018年 Melbourne City FC Ladies
(オーストラリア女子プロリーグ) コーチ   
株式会社 Brilliant Future Consulting設立
2019年より、企業研修、サッカー解説など幅広く活躍
2021年企業研修実績・JR東海 ・株式会社イオン ・豊田通商株式会社 ・株式会社マネーフォワード ・株式会社NTTデータウェーブ等

▶詳細 
愛知県出身。金沢大学を卒業後、筑波大学大学院に進学。U21男子日本代表や女子日本代表スタッフとして活躍。大学院ではコーチングとともに健康教育学も専攻し修士論文のテーマは「母親のメンタルヘルス」。卒業後、前橋育英サッカー部コーチになり元日本代表細貝萌や田中亜土夢を指導。帝京高校ではプロ野球ソフトバンク中村晃や日ハム杉谷拳士、阪神原口文仁を教員としても指導。サッカー部コーチとしては清水エスパルスの大久保拓生や2021年ルヴァンカップMVP選手名古屋グランパスエイトの稲垣祥など多くのプロ選手も育てている。(稲垣祥選手から自分に影響を与えた指導者として選出)。新宿歌舞伎町ホストで有名なROLANDも帝京高校時代の教え子。大学教員を経て、INAC神戸の監督として、澤穂希や川澄奈穂美などを率い、チームを史上初の四冠に導く。その後アメリカに拠点を移し、アメリカ女子プロリーグのコーチに就任。アメリカ代表キャプテンとして代表出場311試合のレジェンドChristie Ramponeなどアメリカ、オーストラリア、カナダ、デンマークなどの各国代表選手たちを指導。高い評価を得ていた。帰国後、浦和レッズレディースの監督として若きなでしこ代表たちを指導。2018年11月よりオーストラリア女子プロリーグMelbourne City FC Ladiesのコーチとして活躍。同年株式会社 Brilliant Future Consultingを設立。現在、オンランスクールHappyFirstSchool 及び College 主宰。
 講自治体アドバイザーとして、岡山県高梁市:人口3万人の町にスターバックスを誘致、株式会社eumo代表新井和宏さんのお金の授業を実施するなど自治体アドバイザーとしても活躍)サッカーコーチ・アドバイザー・サッカー解説・企業研修講師など。岡山県高梁市の企画交流アドバイザー、岡山理科大学経営学部招聘教授として、企業研修や講演などでも活躍。


▶HappyFirstとは・・・

女子サッカーINAC神戸4冠、浦和レッズL元監督、米プロチームコーチ
石原孝尚(https://happyfirst.co.jp/profile/)氏が大切にしている、「ひとりひとりを大切に想う」というコンセプト。