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水彩紙レビュー

色んな水彩紙を使うのが楽しくて楽しくて…
今回はホルベインさんの「ポストカードコレクション」に入っている水彩紙4種の使用感を綴ります。

箱からオシャレ

【ウォーターフォード】

まずはウォーターフォード水彩紙(ナチュラル)。
紙質はコットン100%で300g中目。表面は少しざらつきがあり、クリーム色です。
こちらは10枚入っています。


使用感を一言でいうと、とにかく塗りやすい!
色馴染みも良いし、滲み方も優しいし、コットンらしい柔らかさがあります。クセはあまり感じないので、扱いやすい紙だと感じました。

そして嬉しいポイントが重ね塗りしやすいこと!
水彩と言えば、いくら乾いていようと水分を与えれば色が浮き、重ね塗りがしにくいもの(紙にもよりますが)。
でもこの紙は色の定着が良いので、先に塗った色を活かしつつその上から別の色を重ねることが出来ます。
また、表面はかなりしっかりしているので、たくさん水を使っても平気でした!

個人的にうーんとなるポイントは、隣の色に浸色しやすいところですかね。

〇で囲った部分が特に分かりやすい浸色

これは同じコットン100%のニューブレダン紙を使っている時にもあったことなんですが、先に置いた色が乾いていたとしても、そのすぐ隣を塗っているとたまに隣に滲んじゃうんです。
…いや、もしくは乾いていると思い込んでいるだけで実は乾ききっていないのかな…?
なのでこの現象はコットン紙あるあるなのかな、と勝手に思っています(笑)

仕上がりがマットな印象なので、紙色がクリーム色ということも踏まえると、落ち着いた印象のイラストを描くのに向いていそうですね。


【アルビレオ】

お次はアルビレオ水彩紙。
紙質はパルプ100%で218g中目。表面は僅かな凹凸があるだけでマットな触り心地で、クリーム色です。
こちらは30枚入っています。


とにかく塗り心地が良い!
表面がつるっとしたタイプの水彩紙に塗っているような滑らかな塗り心地なのに、色ムラ筆ムラなくしっとりと塗り広げることができるという…塗っていてとても気持ちがいい?心地よい?感じです。これが30枚も入っているのがビックリした…
今回は紙質を知らなかったとは言え絵の雰囲気チョイスミス(笑)ですが、滲みに関しても優しい仕上がりなので、全体的に落ち着いた感じかなと。
柔らかい質感を出したい時や、しっとりした印象のイラストに最適かもです。


【アヴァロン】

次にアヴァロン水彩紙。
紙質はコットン100%で300g中目。表面は多少凹凸があり、白色です。
こちらは10枚入っています。

初手は失敗に終わった

この紙への初挑戦時、水彩を扱っていない時間が長かった為、コットンと言うことをすっかり忘れ…分離色を楽しもうとたっぷりの水で塗ったせいかマステの下まで漏れるという事態に(笑)
まぁおかげでどれだけ水含みが良いか分かったんですが、やっぱり他のコットン紙と同様、分離はさほどありませんでした。
ただ、コットンを極めた存在なのはたしかのようで、色の広がりがとても気持ちよくて綺麗でした。
水を引いておけばかなり滲んでくれますが、色の定着も速いので水引き無しで塗るには難易度が高いなと感じました(塗り広げる前に色が定着してしまって動かせなくなる)

【クレスター】

最後にクレスター水彩紙。
紙質はコットン+パルプで210g中目。表面はほとんど凹凸がなく滑らかで、クリーム色です。
こちらは30枚入っています。


これまた塗りやすい!
コットン+パルプと言うだけあって、パルプ紙の塗りやすさとコットン紙の色の定着の良さと、良いとこ取りしたような紙だ!と思いました。
滲みやグラデーションがしやすく、重ね塗りも下の色が抜けるのを気にせず塗ることが出来て、今の私にとってまさに求めていた紙!といったところ。(シリウス紙の上位互換?的な)
あと、分離色も綺麗に分離してくれるし、水彩境界も控えめですね。
最近重ね塗りができないことをもどかしく思っていたので、救世主になってくれそうです…!
重ね塗りをして満足いくまで塗り込みたいイラストに最適だと思いますね。

【おわり】

かなり時間がかかりましたが、ひとまず全ての紙を使いました!
個人的に1番気に入ったのはクレスターでした!
やはり"高級"と付いてるだけありますね…どれも特徴があって、水彩紙って一つとして同じものって無いんだなぁと改めて実感しました。


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