Chapter [7]㊙️話す職人技

王道スキルを自分だけの裏技に‼️

アナウンサーになると

徹底した発声発音練習の後に
必ず教育される

イントネーション
ポーズ(間)
抑揚
スピードの緩急
トーンの高低

それらを組み立てて
出来る、表現の転換力

などなど、いろいろと訓練します。

もちろん、それらを駆使して
表現することは基本で大切なことです。

さて、この基本スキルを自分の裏技にして、自分の個性までに
するには、
何が大事だと思いますか?

私はある時、舞踊界の人間国宝と言われる方の舞台の司会進行をさせていただきました。

その舞台は日本舞踊の

各流派のトップクラスが

競演する、珍しい舞台でした。

最後のトリをとられたのは
人間国宝の舞踊家の方

舞台の袖でお付きの方々に囲まれ
水を飲んだり、扇子であおがれたり
しているのですが

そのご様子はどうも落ち着かない
で、大変緊張なさっていました。

「人間国宝級の方でも緊張されるのですか?」

当日舞台監督をされてた
私の演劇の師匠、故木村先生に
お尋ねしたら

「人間国宝だから緊張するのだ」

とのこと……⁇

ここでクイズです♪

数々の大舞台に出演なさって
いる人間国宝が
何故舞台に立つ直前に
緊張されるのでしょうか?


アンサーです‼️

"人前で表現をする"
その時に、最高のパフォーマンスをするために必要なものは

"緊張と緩和"のバランス"

なのだと教えていただきました。

それを''無の境地"

と言うのでしょうか。

とっても"大事な学び"となりました。

他にも

「舞は、舞台から足を離さない
踊りは舞台で跳ねたり、
足を上げたりする」

そしてスペシャルな教え‼️

「全ての表現には"間"というものがある。それはAとBの間(あいだ)のことではなくAからBへの流れへの
"間"なんだよ」

この教えは、

私の"話す仕事"の生涯の宝ものになりました。

依って、松城メソッドでは

ナレーションを読む時も
司会をする時も

"切り切らず"の手法を

つまり"流れ"を大事にしています。

ごめんなさい。
この手法だけは、
活字では説明できません。
AIにも出来ないでしょう。

"人から人に口伝えする"

しかないです。

だから感性を深めることは
表現者にはとっても大事です。

日本の芸能、落語や講談、演劇が
AIに負けることは無い‼️

そう信じます。


良き師匠と出逢うことは

人生の中で、
最高に大切なひとつです。

故木村先生は初めてTV放送なるものがNHKでスタートした時から出演され、舞台演出のオーソリティでも
あります。

たくさんのことを教えていただきました。

但し、いつも自分で解答をしっかり探して努力をすることを課せられました。

すぐに答えを与えられることは
なかったように記憶しています。

図書館通いや、いろんな場所や人を訪ねて、自分なりの答えを持って
教えを乞うのが常でした。

今はググれば

大抵のことはすぐわかります。

それはそれで

とても効率よく前に進めます。

しかし、昔のように

自分の足で、目で、耳で
得た解答は

ひとつの答えではなく
その課題以外のたくさんの
知識や知恵を獲得して
しかも身体に刷り込まれ
自身の感性になったと思います。


良き師匠と出逢うのは
そう簡単ではないし
出逢っても、気づかないこともある。

"求めよ、然らば与えられん"

という、言葉がありますが

学びは、その時々のいろんな人

いろんな書物からも得ることが

出来ます。

「君たちはどう生きるか」

という映画がありましたね。

この世に生まれてきたことに

対して、

「私は何のために生きてるの?」

などと自問自答したりします。

"この世に生まれたこと" は
私の意思ではありません。

思春期には、

「産んでくれと頼んだ覚えはない」

なんて親に言ったかどうか

記憶は定かではない。

しかし、どうあがこうと

《生まれた》のだ。

よって

《どう生きるか》しかない。

心配せずとも

いずれ『終わる』

"永遠の生命" はない。

何歳まで生きると言う保証もない。

ならば今ここから(20歳前)

何に向かって生きるかを考えた。

「人は限りなく変われる」

岸和田のだんじり娘に

初めてそう学ばせてくれた

言葉の壁

"話す仕事"をしよう‼️

割合若くして

その道は決断しました。

あれから50数年

いろんな話す仕事をさせていただきました。

仕事の種類は年齢とともに変わって行きました。

30代に入ったら、マナーの講師の仕事を身に付けました。

"マナーと話し方''

相性が良く、見事にマッチングしました。

研修やコーチングの仕事が増えました。

養成所を始めたのも30代の初めです。

今では師匠を踏みつけて
イエイエ踏み越えて

全国で教え子たちがいろんな活動を生き生きと楽しくやっています。

私の人生の大切な
心の財産になりました。

次のChapterでは
彼女達に生の声を届けてもらいました。
実光塾、松城メソッドから
何を習得し、どう歩んで来たか

これから"話す仕事"
を目指すみなさんへの
貴重なヒントに溢れています。









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