見出し画像

器やん

器理論

カードゲームなど運の関わるゲームにおけるランクマッチで上位を目指す場合、実力のみでレートを上げきるのは不可能だ。いくら実力のあるプレイヤーでも無敗50連勝は不可能であり、特に1位争いとなればかなりの試行回数を稼がなければならない場合が多い。
試行回数を稼げずにレートを上げ切った場合、大抵はいわゆる上振れが伴う。多少とも運が良くなければどこかで必ず連敗〜停滞の沼に引きずり込まれる。
したがって、特に1位争いでは上振れて逃げ切るのがある意味最も"簡単"である。狙って勝率9割を出すことはできない。
ゆえに1位を狙って獲りにいく場合はこの上振れを、1位を取れる上振れを引くまで戦い続けなければならない。1位を獲得したプレイヤーは相応の実力があるのを前提としても時の運が味方した場合は少なからずある。

つまり、1位を獲るには少なからず時の運が絡み、これを努力で乗り越えるためには1位を掴むまで1位争いに参加し続けるしかない。

1位争いに加わり続けるのは簡単ではない。毎期かなりの試合数をこなさなければならないし、最上位で勝ち続ける実力とメンタルが必要だ。
実力を伸ばす努力はもとより、メンタルを鍛える訓練は中々具体的に思い浮かばない。

私は、メンタルを安定させてランクマッチの最前線を走り続けるためには「器」が必要だと考えている。独りでランクマッチに潜り続けるよりも、応援してくれる人や調整仲間がいたほうが圧倒的に潜るのは楽になる。
1位争いに加わり続けるうえでメンタルを安定させ、頑張り続けるためには他者の存在が大きく、他者と関わるには器の大きな人間になるのが筋だ。汚い言葉を使わない、攻撃的な姿勢にならない、運負けに過剰に反応しないなど、他者と関わるにしてもランクマッチに取り組むにしても幼稚なままではいられない。そもそも、運負けに怒ったり相手の上振れをいちいち気にする質では一人でランクマッチに潜ることすらままならない。

デッキやメタゲームの情報をツイッターで入手できるゆえにランクマッチは理論上ひとりでも勝ち続けられるが、努力という形で工夫できる余地があるのは「器」だろう。
昼夜逆転・ゲーム中毒・社会不適合ともはや人間の見た目をしていない我々ですら、人間の肉体という縛りからは逃れられない。我々は嫌でも人間であり、人間であれば支えてくれる他者が必要なのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?