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それがいじめとわかるまで①

ある朝、いつものようにバタバタと
学校の準備をしているそらくん。
急に足が止まった。
「学校ってさ、絶対に行かないとだめかな?」
深刻そうな顔で私に聞いてきた。

学校が大好きで毎日のように
放課後は沢山のトモダチに囲まれて
キラキラと楽しい小学校生活を
送っていると思っていたので、
思いもよらない言葉と表情にびっくりした。

「絶対に行かないとだめではないけど、
行けるなら、行ったほうがいいよ。」

そう伝えると、
「うん、わかった。じゃあ行ってくる。」
と、出かけていった。

5年生の11月のことだった。
このあと、荒波が襲いかかってくるような
もがいてももがいても
水面に出れないような日々が待っているということは
この時の私には想像もつかなかったのだ。

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