特殊な業界〜その3

*センシティブな内容を含みますので苦手な方はGOバック!













  前回の初出勤を終えたところから。
しばらくは普通のバイトを平日全部→土日祝日は新宿へっていう生活をしてました。


 それで、初出勤以降全く指名が取れないまま新宿の事務所で待機を1ヶ月くらいやってたんです。(関東ではお茶ひきとか関西ではボウズとか言ってましたね)。
当然家から新宿までの往復電車賃でマイナスでした。
 
そんな不満を抱えながらもある時、事務所の店長に呼び出され
店長「何もしないままここに居ても意味無いよ?売り上げある子を見てみ。皆ケータイいじってるでしょ?何でかわかる?営業してるんよ。」
自分「あの・・・・・・、連絡出来るお客さんも居ないんですが・・・・・・。ホームページの写真しかないし。写真変えてもらえたりしませんか?」
店長「それは言い訳。あんた、うちの店は系列店にバーもあるんよ。そっちでは待機した?」
自分「お酒飲めないので行ったことないです。(既に20歳にはなってましたが生まれてこの方飲酒したことがありませんでした。)」

店長「R(撮影の時にキョーレツな絡みをかましてきた子)、あんたバー行く時にポン太一緒に連れてってあげなさい」
R「はーい!ポンちゃん!バーは夕方6時から開くからそれまで仮眠取りましょっ!」
自分「あ、はい・・・・・・。」

前述しませんでしたが、かなりホゲてる(オネェ口調の事、ホゲ散らかすとか言います。)子が何人かいる中でこのRは結構強烈でした笑

  そこからRの提案で寮で一緒に仮眠を取って夕方5時に起きてセットして系列店のバーへ向かう。

 Rは意外にも話しやすく色々仕事のアドバイスをしてくれました。
R「あんた、お金欲しいんだったらバーで待機しなさいっ!お客さんに直接顔見せにもなるし、顔覚えて貰って今日じゃなくても別の日に指名貰えたりするの!バーは夕方6時〜朝5時までやってるから夜2時以降指名が入る事もあるの!事務所が開いてない時間だからバーで待機してる子が優先して指名のチャンスがあるのよ!」等々。


  最初は怖いなって思ってたけど、色々親切に仕事の流れを説明してくれたり。こういう時にはどうすればいいかとかをわかりやすく教えてくれた。


  お酒を飲んだことがない不安を胸に抱えながらもバーへの初出勤。

バーはバーの方の店長とマネージャーがそれぞれ居て、初対面でした。
お店に入るなり、バーの店長が

バー店長「挨拶は?挨拶がない方は待機させられません。」
凄く感じ悪く言われた。

R「おはようございま〜す」
自分「お、おはようございます。」

バー店長「R、あなた語尾は伸ばさない。さっさと待機席に着きなさい。あら、新人さん?元気がないわね。そういう子はうちにはいりません。」
やはり凄く感じが悪い。
自分「おはようございます!ポン太です!よろしくお願いします!」(若干ムカついたので元気良く言った。)
バー店長「やかましいから早く待機席に着きなさい。Tさん(バーのマネージャーさん)、新人の子の読み合わせやってちょーだい。」

T「えー、色々準備することあるんですけどー。」(結構強面の人。)
バー店長「これも仕事です。つべこべ言わずやって。」

T「はーい。名前は?」
自分「ポン太です。」
T「あっ、そう。入店してから結構経ってない?バー来るの初めて?」
自分「はい。普段通いで週末しか出勤してなくて。」
T「まぁ、どうでもいいんだけど。はい、とりあえずマニュアル的なのあるから一緒に読み合わせしてくよ。」(このマネージャーさんもかなり仏頂面でカッコイイけど怖そうな印象だった。)

  読み合わせの中には
・出勤時には元気良く挨拶し、自分の存在を知らせる

・乾杯はお客様のグラスより下の位置で

・お客様の灰皿は2本溜まったら新しい灰皿を被せながらさり気なく交換

・ボーイ(ウリ専の子の事をボーイと呼びます。)用の灰皿はお客様の灰皿とは別です

・ドリンクバックは○○%入ります

等々書いてあった気がします。


  そして、開店。
バーにはカウンターがあり、カウンター内がボーイの待機席でした。
お客さんが来ると常にボーイは顔見せ状態になっており、気になったボーイをワンドリンク頼めばお客さんが席に呼んで話せるシステム。ボーイファイルと呼ばれるものがあって(事務所の方にもある。)お客さんは実物とプロフィールを見て吟味。そこで気に入られれば指名。逆に違うなって思えばそれまで。

  色んなお客さんが入ってきて、次々と周りの子が呼ばれて席に着いていく。中には指名に繋がってそのまま居なくなっていく子も。(Rは早々に呼ばれそのままいなくなった。)


 何時間か経っても呼ばれず。開店から何人か出勤して来た中で自分ともう1人の子が待機席に2人取り残されてる状態でした。
その子は不意に話しかけてきて(仮にKとしときます。)
K「はじめましてだよね?自分Kっていうんだ。なんて子?」
自分「ポン太です。はじめまして。」
K「あー、入店日近いのに1回もあったことなかった子だ〜。自分も入店して1ヶ月くらいなんだ〜。指名はもう出た〜?」
自分「まだ1回しか出たことなくて。」
K「自分も似たようなもん〜。バーで待機したら指名増えるって聞いていつもだいたい出勤したらバーの方にいるんだ〜。」(凄くマイペースで大人しい感じの子)

そんな感じで小声で会話してると不意に
バー店長「K、ポン太。」
・・・・・・
バー店長「K、ポン太!何度も言わせないで。口も耳も無いの?あなたたち。」
K「はいっ!」
自分「はいっ!」

バー店長「お客様がお呼びです。Tさん、席に案内して。」
T「K、ポン太こっち。あんたたちお酒飲める?(小声)」
K「多分飲めます〜」
自分「飲んだことないです💦」

T「あのお客さん結構飲むけどちゃんと指名する人だから頑張って。」
K「はい!」
自分「はい!」

そこから席につかせてもらってドリンクを頂くことになりました。軽く自己紹介をしたところで
お客さん「君たち初めてだね〜!テキーラ行っちゃう?!」

そんな流れで人生初のお酒・・・・・・。ショット1杯のテキーラを頂いた。

何とも言えぬ衝撃としばらく経ってから気持ち悪くなってしまってトイレへ駆け込んでそこからの記憶が全くなく。。。。。。







続きます。

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