新年

講談社の看板漫画がまた一つ終わりました。



そうです、ディスティニーラバーズです。



漫画が終わる時というのは、なんというか満足感もありながら喪失感もある感じがします。今回もそうです。非常に良い作品の最期を見ることができました。でも非常に寂しいです。

完全に毎週土曜日のおもしろとして私の生活に組み込まれていました。今でもなお毎週土曜日にはディスティニーラバーズの影を追っています。




この漫画にはたくさんの思い出が詰まっています。それこそ青春と呼べるほど。友達とどのキャラが好きか話したり、ソリが合わないと思っていたサッカー部のやつとも盛り上がったりと。中でも陸上の大会の時に、私が持って行った単行本をテントでみんなが読んでいたことはいい思い出です。なかには漫画をほとんど読んだことのないやつもいました。大学に入ってもそれは変わらず、前に座っている女子にお構いなしでディスティニーラバーズの話をしました。




それほどいい作品です。設定やストーリーはちょっとだけ面白いです。ちょっとだけ。この漫画の真骨頂はギャグにあると思います。世界でここにしかない感性が存在します。見たことのない当て字やふざけすぎている展開、キャラクター達だけ謎の緊張感を持ったエロシーンなど様々なおもしろがありました。

キャラクター達もめちゃくちゃいいです。みんな可愛いです。終盤コイツ誰だってなったキャラもいますが、基本的に描きわけがされており、特に主要キャラにはハズレがありません。私の周りではおっぱいの大きい年上女性が人気でした。


エロ漫画というのはその性質上、作画の重要性が高いジャンルだと思っています。どんなにエロい展開でも絵がヘタクソだった「抜けない」認定されて終わりです。表紙から最初の数ページで離脱されます。その点、ディスティニーラバーズはどんな読者にも受け入れられる作画だったのではないでしょうか。あのタイプの絵を嫌いな人はあまりいないと思います。クセがありませんから。そう言って意味では非常に見やすく、質の高いエロシーンが数多くありました。



漫画は文字と絵の両方を使えます。どちらにウェイトを置くかは作品によってそれぞれですが、どちらも使いこなしてこその良作品だと思います。そういう観点から言えば、ディスティニーラバーズは言葉の力と絵の力の両方をフルに活用していました。漫画の目指すべき姿の正解の一つだったように思います。


ジャンルこそエロでしたが、真っ直ぐ、それこそ「王道」の漫画のうまさ。




いろいろと書きましたが、うまく言語化できた自信はありません。まあ、ベラベラ話してもしょうがないので私は一読者として「先生の次回作に期待」させていただくとしましょう。

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