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わたしが独り占めできるのはこの時間だけだから
2月1週目確か木曜日
夜話していると、急に彼がこんなことを言い出した。
締め切りも迫ってくるからこれからは毎日はおはなしできない
彼には夢がある。
何かは伏せるが、それに向かって努力している彼がまた好きだった。
だから、応援しなきゃとは思った。
だけど、突然すぎて、
わたしは涙が出た。
彼がそれに気づき
泣いてる⁇
ごめん。
誰かこんな風に電話で話す人がいた?
違うの。
寂しい。
まだ話してない秘密があるの
また夜が来て、いつもの時間がやってきた。
彼は本当に優しかった。
会ったことなんかないけど、彼の声と言葉が本当に好きだった。そんな自分の気持ちに気付きながら隠しながら、いつもどおり「妹ちゃん」をした。
関係を壊したくない。このもどかしい感じの距離感がいいんだと言い聞かせていた。
いつかは、絵本の読み聞かせをしてくれた。
眠れなかったわたしが眠れるようにと。
タイトルは忘れてしまったのだけど、
春
おはなしできなくてごめんね
そういって、インスタのメッセージが届いた
わたしはそんなこと全然気にして居なかった
作業中だとわかっていたから
なのにわざわざリスナーのひとりに謝ってくるなんて、なんて律儀なんだろうそう思ったのは今でも鮮明に覚えている
きっと彼はこういう丁寧に生きてる人なんだとも思った
インスタで何度かメッセージをくれた
それから
電話しない?
え?嬉しい。。
わたしは本当に嬉しかった。
わたしはすでに
欠陥品なんかじゃないよ。
そんな些細な言葉がきっかけでした。
それが、今も私の心に刺さって、
わたしを弱くしたり、
わたしを強くしたり、
彼はわたしにとって、
わたしが一生一緒には暮らせないと思っていた家族の元に戻ったころに出会った冬の子守歌。
はじめて彼の声を聞いたとき
心地いい声 そう感じた
はじめてなのに
特に緊張しない
わたしにしては珍しい。
はじめてなのに早く終われーとは思わなかったかな。
当たり障りのな