見出し画像

「ニューヨークの展示会レポート NY NOWとShoppe Object」

<前回よりは賑わい戻る>
 8月14日(日)―17日(水)の4日間、ジャビッツ展示会場にて、ギフト、ホーム関連の消費財の展示会、NY NOWが開催されました。

【NY NOW会場の様子】

筆者が見たところ、出展者、来場者ともに前回の 2月展よりはかなり戻っている様子でした。

 気づいた点としては、NY NOWの花形エリアの アクセントオンデザインが完全に無くなってしまっていたことです。アクセントオンデザインといえば、ハイセンスな出展者のみに認められた展示エリアで、主催者による特別審査が必要でした。バイヤーは必ずトレンドを確認するために立ち寄り、また出展者はアクセントオンデザインに出展することを誇りに思うようなエリアでした。

 もちろんコロナの影響もありますが、後述するShoppe Objectに出展者を奪われたというのが率直なところだと思います。

 

<賑わうShoppe Object>

 8月14日(日)―16日(火)の3日間、PIER (桟橋)36展示会場にて、Shoppe Objectが開催されました。こちらの展示会は、2018年に、当時NY NOWのアクセントオンデザインの出展者だったディストリビューターが立ち上げた展示会で、まさに、アクセントオンデザインのようなハイセンスな出展者のみに絞った展示会です。最初は小さな会場で、しかも分散して開催されていましたが、わずか4年で、NY NOWからアクセントオンデザインを撤退させ、本家を凌駕したことになります。

 展示会場一杯に出展者が埋まり、全く空きスペースがない状況で、通路は来場者で溢れ、とても賑やかな様子でした。

 日本からのグループ参加もありました。新潟県燕三条地域のグループで、キッチンアイテム、刃物やキャンピング関連のツールなどを出展していました。同グループは2月に引き続いての参加ですが、前回に比べてもまずまずの結果ということでした。

 Shoppe Objectは以前のアクセントオンデザイン同様、審査が厳しいことでも有名です。英語のホームページ、ソーシャルメディアアカウント、カタログなどを主催者に提出し、審査に通る必要があります。ハイセンスであることや、既にしっかりとしたブランドであることを英語で表現できているかが鍵となります。

 日本企業がニューヨークの展示会にチャレンジする際、そこがスタート地点のような形で、なかばマーケットリサーチ的に参加してしまうことが多いのですが、そのような形ではこの展示会への出展は叶わないでしょう。しっかりとした商品、そしてその価値をきっちりと英語で伝えることができているかが求められます。そしてそのようにして出展者のクオリティーを維持し続けてきたからこそ、コロナ禍であっても、むしろコロナ前に比べても勢いのある展示会に育ったということかもしれません。

【Shoppe Object会場】

(ニューヨークサポーター 蝉本 睦)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?