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コロナ禍でも拡大、ドンキの快進撃

<新規出店相次ぐ>
コロナ対策の行動規制がほぼ撤廃されたシンガポール。ショッピングセンターはかつての賑わいを取り戻しつつあります。2年以上に渡るコロナ行動規制で廃業した店舗もある中、快進撃を続けてきたのが、日本のドン・キホーテ、東南アジアではDon Don Donkiの名前で親しまれているディスカウント店、ドン・キホーテです。

シンガポールではコロナ禍最中の2020年10月に1店舗をオープン、2021年の3店舗、そして規制が緩和された2022年には4店舗をオープンしています。アジア他地域でも、2021年にマカオ、マレーシア、台湾に進出しました。2023年第1四半期には、チャンギ空港に隣接するショッピングセンター、ジュエル@チャンギでの店舗開設が予定されています。アジアに進出したのは2017年のシンガポール1号店からですが、たったの5年、しかもその半数近くはコロナ対策の行動規制の中、34店舗まで拡大したのです。

【Don Don Donki アジア店舗の立地(2022.11.19現在)】
(出典:Don Don Donkiウェブサイト)

<お惣菜が充実>
日本でも格安お惣菜が人気のようですが、シンガポールでもお惣菜は人気。とはいっても日本の食材は概して高いので、日本に比べればずいぶん割高ですが、それでも日本食レストランで食べるよりはずっとお得です。今年10月に北部のノースポイントシティーにオープンした店舗では、お惣菜に注力しています。雑貨や日用品なども扱う他店舗と異なり食品のみ販売しています。Don Don Donkiは2022年6月にセントラルキッチンを開設しており、今後さらに惣菜品の開発を強化するとしています。
 
<寿司店も展開>
ディスカウントストアだけではありません。アジアでDon Don Donkiを展開する持ち株会社のパン・パシ フィック・インターナショナルホールディングスは、2021年10月に香港で寿司店「鮮選寿司」をオープン。1年余りで香港に5店舗、マレーシア1店舗に拡大していて、シンガポールでも開店する計画です。

【Don Don Donkiのお惣菜コーナー】

<成功の秘訣>
シンガポールのDon Don Donkiは、立地の良さが際立っています。電車の駅に隣接するショッピングセンターの中にあるだけでなく、駅から数十メートル歩けばいいというお店もあり、帰宅時に途中下車して寄るにも便利です。夜遅くまで営業していることも、残業や飲み会の帰りの利用を掘り起こせます。また、他の日系スーパーよりも低価格を実現し、全体的に買いやすい価格になっていることも成功の秘訣でしょう。報道によると、シンガポールだけで20~30店を目指すとのこと。自宅近くにもできる日が待ち遠しいです。

【Don Don Donki サンテックシティー店】

(シンガポールビジネスサポーター 碇 知子)

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