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変わった少女でした

【NOTE創作大賞2024エッセイ部門】応募作品

今から,55年も前になりますが,私は,小学6年生でした。(かろうじて戦後をキープ)その頃は,
今のようなパソコンや携帯電話はなく,子供達の遊びは,自然の草花やお菓子のおまけなどで,工夫して遊んでいました。
そんな中,私の属するグループは,変わり者の集まりで,「今日は,何をしようか?」と,まずは考えることからはじまり,ある日は,
「交番に落とし物を,どのくらい届けられるか競争」と題して,道路に落ちている輪ゴムやハンカチを見つけては,交番に猛ダッシュで,飛び込んでは,「おまわりさーん,これ,落ちてましたー。」と,とびきりの笑顔で,届けてました。(何と迷惑極まりない子供でしょう)お巡りさんも,笑顔に負けて,怒るに怒れず,お昼になると,署内で,パンと牛乳をご馳走してくれました。(なんて善良な警察官でしょう。)

またある夏の日には,墓地で「お化け大会」をしようと計画して,私は,お絵描き担当となり,模造紙に「お岩さん」の顔を何枚か描き,墓地内のあちこちにペタペタと貼り、他の子は,シーツに身をくるんで,お化けになりすまし,また他の子は,蒟蒻を糸で吊るし,木の影に隠れました。お客さんは,近所の小学生1.2年生の子供達…ゾロゾロと墓地を歩いては,怖がってもらいました。しかし,その後,「墓地は,遊ぶところではない。」と,こっぴどく叱られたのは,当然のことでした。

他にも,駅構内をお掃除して,電車を無料で乗せてもらい,ただ,乗るだけでは面白くないと,車内のマイクを勝手に使って,演歌を歌い,乗車しているお客さんに,拍手をもらい,悦に入っていました。

昔の子供故のかなり変わったエピソード。今の子供達に聞かせたら,かなりドン引きされますよね。


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