きょも、荻田先生と組むってよ(驚愕)

世の中、そんなに自分に都合が良くていいのかよ。
元ヅカオタの超主観的荻田先生解説

※隙あらば自分語り。記憶違いや思い込みもたっぷりあるので突っ込まないように。文体も安定しない。一切責任は負わないよ!

#SixTONES


●はじめに。このブログの意義(おおげさ)

2023年7月末、きょもこと京本大我氏の新主演舞台「シェルブールの雨傘」上演が発表された。

軽薄なSixTONES新規のわたしは、「お、やった〜行く行くー」(チケット取れればな!!)と気安くハッピーに記事を閲覧していたのだが、「演出・上演台本・訳詞 荻田浩一」の一文を目にし、「行く行く…い、いぐ〜!!行きて〜!!!!」と猛り狂った。

許されるなら、今ここで、荻田浩一先生のヤバさをみなさまに伝えたい。
それこそが、元ヅカオタ現スト担の私ができる最低限の注意喚起ではなかろうか?
スト担よ、気をつけろ。きょもは、超やばい劇薬演出家と組むんだよー!!(歓喜)

といっても私は退団後の荻田先生作品は見ていないんだよねー(おい)。
でも母や兄の証言から、大きくは変わっていないと思うので、ここで私の一方的な印象を綴っていくぜ。苦情は受け付けない。読みたくない方はそっ閉じでお願いします。そして勢いだけで書いているので、突然口調が変わります。

●わたしの荻田浩一体験(以下結局は自分語り…)

だって人は結局自分の目と印象のフィルター越しじゃなきゃ、世界を見られないじゃん…。
ということで、わたくしの個人的な体験を語ることで、主にスト担のみなさまに、荻田先生のヤバさを事前にお知らせして心の準備をしておいていただきたいのです…。これは注意喚起です…。

荻田浩一先生は、wikipediaによると、1994年から2008年まで、宝塚歌劇団の演出家でした(私の年がばれますね…)。
当時私は学生でしたし、贔屓の組を観劇することが中心で、演出家を追って作品を観ると言うことはありませんでした。ですから私が実際に目にしたのは、荻田先生の演出作品のごく一部なのですが、それでも、抱えきれないほどの感動と萌えを、彼はもたらしていったのです…。

私が初めて荻田作品を観劇したのは、1998年の宝塚バウホール(と言う名の小劇場)公演「凍てついた明日ーボニー&クライドー」でした。アメリカの実在の犯罪者、ボニーとクライドをモチーフにした、1967年のアメリカ映画「俺たちに明日はない」の翻案ですが、これがまたとにかくカッコよさと切なさと郷愁に満ちた超傑作で、主な出演者がおしなべてベストバウト・ベストプレイを叩き出し(特にボニー役の月影瞳さんは、ご本人も念願の役だったらしく畢生の名演技。まじで最高にきれいでカッコいい。ボニーが念願の役というのもいいよね)、ヅカファンの間で伝説の名曲「Blues Requiem」が今も胸を掻きむしる宝塚を超えた超宝塚作品。機会があったら全人類観てくれ、聞いてくれ〜!ラストマジ号泣っす。

2001年の大劇場演出デビュー公演のショー作品「パッサージュ-硝子の空の記憶-」は、私は観なかったのですが、観劇に行った母と兄が「マジですごい」と大興奮していて、のちに円盤を見てびっくらこきました。「凍てついた明日」が硬派でクールだったのに、「パッサージュ-硝子の空の記憶-」はあくまでロマンチックで切なくて、パリのカフェから夜の街、サーカス小屋へと移り変わる舞台転換の小粋さと楽曲の複雑玄妙さがもう、最高!なのである。オタクの夢の全てがここにある。そう、荻田先生はいい意味でとんでもなくオタクなのだと私は思います。
美しさの中に常に頽廃と狂気があり、「バビロン-浮遊する摩天楼-」(2002年)では無垢な白い鳩を黒い鳥の大群が堕落させる群舞を作り、若手男役がマレーネ・ディートリッヒを模した男装姿で(元は女性の男役が、男装の女性を演じるという書いていて意味のわからない、すさまじい退廃の極み)トップ男役を誘惑し、一言も喋らない双子のチャイナ娘が踊り戯れ、「タランテラ!」(2006年)では前代未聞の中詰まで一切暗転なし、ひとつながりの壮大な極彩色の悪夢を生み出す(宝塚でテーマが「蜘蛛」なのもたいがい変態っす。最高です)。「蜘蛛」が追い求める「蝶」を演じる舞風りらさんがまた美し〜んだ!

清く正しく美しく、がモットーの劇団で、トップ娘役に「皆殺しの歌を皆で歌おう」なんて曲を歌わせる演出家、最高で最狂に決まっているだろう?
(Apple musicで試聴できるよ。というか、今知ったのですが、結構作品名で検索すると色々視聴できるんですね。楽曲購入や有料チャンネル登録は敷居が高いと思うので、試しに視聴してみて、なんとなくどす暗い情念の炎を味わってみてください。これで視覚的には超華やかなのよ!)

普通宝塚では、お芝居作品とレビュー作品を作るのは別々の専門的演出家で、どちらも作れるというのは、荻田先生の時期あたりから始まったブームなのですが(その前もあった流れだと思うのですが、この時期も一つのエポックでした)、どちらも一流というのは荻田先生だけだった気がします…(個人の感想です!)。

時々、お芝居作品は「難しい・わからない」という意見も耳にしました。
それは、荻田先生の作品は、セリフで全てをはっきり語るのではなく、役者の空気や間の緩急で物語を伝え、また、物語が多層的で、幾重にも絡まる複雑な構成で出来上がっているので、ヨーロッパ映画などをよく観る層には感得しやすいニュアンスが、明朗快活を求める宝塚の顧客の一部にはとっつきにくく感じられたのかもしれません。観客の引き出しが多ければ多いほど、噛み締める旨味が深まる部分もあります。

荻田先生のいた時代、宝塚は確かに最高にセンスがあって耽美で美しかった…。

●次のミューズは君だ!きょも!

宝塚は、座付き役者が劇団の生徒個人個人がもっとも輝くような脚本・作品づくりをする「あてがき」です。荻田作品は、特に、出演者一人一人の個性が最も輝くような演出や配置をしてくださるのですが、時にファンが「ああん…もう殺して…!」と悶えたくなるような凄まじいキャスティングを行います。
代表作製造機です。その役者の一番美しく輝く瞬間を永遠に刻む彫像をつくりあげます。

個人的な観察によると、荻田先生は特に、美しさと強さ、儚さと優しさを併せ持つ役者と相性がいいです。
そんなの、きょもじゃんよ…。
(以下絶句)

●結局すげー楽しみってことを言いたいだけ

というわけで、「シェルブールの雨傘」楽しみですね!
(作品自体はうっすらとしか知りません!予習はしないタイプです。なのに演出家について予習強要のような文を書いてすみません…)

相手役の朝月希和さんは、私がヅカ卒した後にご活躍されたので、よく存じ上げないのですが、母はいい娘役さんよ、と褒めていました。
共演の春野寿美礼さんはやばいっす。きょもに演じてほしい役ベスト3に入るミュージカル「ファントム」の主役エリックをかつて演じられた元花組トップスター。まじ天使の歌声です。きょもとの天使合戦楽しみです。
(作中接点あるのか知りませんが。なんせミリしらなので)
個人的に海外ミュージカルの作曲家はモーリー・イェストンが一番好きなのもあり、いつかあのぐにゃぐにゃな楽曲をぜひきょもに歌ってほしいですねー。
宝塚版の「ファントム」の演出は〇〇なので、誰かちゃんとした方に直してほしいけど

上演決定記事ひとつで猛り狂ってしまったオタクの戯言です。
お許しください。
つまり楽しみにしていろ、待ってろ人類!ということです。


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