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その煌めきで

どこからなにをどう書けばいいのかな。がんがんにセトリとか書くと思うのでフォロコンのネタバレが嫌な人は読まない方がいいかも。


11月24日、私が初めてSEVENTEENさんに会った話をする。


ライブが始まる前、こわくて泣きそうだった。涙目だった。掛け声ちゃんとできるかな、周りの人に迷惑かけないかな、しっかり楽しめるかな、寒くないかなとかいろんな不安や緊張がないまぜになって、最終的にこわいに着地した感じだった。
交流できたら嬉しいな、と思っていた両隣のcaratさんとは席合ってますよね?って確認されたこと以外一言も喋れなかった。勇気も余裕もコミュ力も皆無すぎた。
いつまでもペアリング完了にならないcarat棒を握りしめながら、3万人のcaratの中でひとりきりな気がした。


とうとう会場が暗転して、みんな一斉に立ち上がった。私もそれに倣う。こわい、という気持ちが一際強くなる。全身が心臓になったみたいに脈が大きく聞こえて、こわくて、carat棒の光が真っ赤になって、
爆音、歓声、光、光、ひかり。

SEVENTEENが、そこにいた。

自分に似て感情の起伏が小さいってお母さんよく私に言うけどさ全然そんなことないよだってぐちゃぐちゃに泣いた。

なにが起きてるのかわかんなかった。脳みそがびっくりしていた、まじで。
人生一近い、だけど遠いところにだいすきなSEVENTEENがいて、何度も何度も見て意識せずとも脳内再生余裕なあの曲の、この曲のパフォーマンスをしている。液晶を飛び出した彼らを私は上手に受け止めることができなかった。自分がライブ会場にいるのも、SEVENTEENが存在しているのも、目にしてる光景が現実なのもなにひとつ自信が持てなかった。
今考えると、普通に驚いていたのもあるけど自己防衛的な反応とかだったのかもと思う。どんなに覚悟キメて心の準備しててもいざSEVENTEENが来たってなったら、なんか、なんかもう、むりじゃない?人の形保ってられなくない?処理落ち寸前の脳が守ったギリギリの状態が、なにが起きてるのかわかんない、なのかなって。なにが起きてるのかわかんなくて、なんにも覚えてない。いろんなオタクが記憶ないない言ってるのってこれか、完全に理解しました。
それでも修復不可能なくらい脳みそぶっ壊れていいからSEVENTEENの全部を浴びたかった。


オープニングのソノゴンからコマプタまでずっとプチパニックを起こしてぼろぼろ泣きながら、無線演出通りに光るcarat棒を振った。ずっとペアリング失敗って表示されて私を不安にしたくせに、本当はいつのまにか成功していたようだった。うわ、やばいほんとにcaratみたい!と思った。やっとちゃんとcaratになれた気がした。
チケット当落が出る前から掛け声を練習し始めて、ちょうどソノゴンからコマプタまでは我ながら自信のある仕上がりになっていた。特にコマプタは頑張りたかった。たくさん名前を呼んで、たくさんありがとうって叫べるコマプタの掛け声が大好きだった。
でも、正直掛け声どころではなかった。ずっと!?!?、!、!!?みたいな気持ちで泡吹きそうになりながら必死に振り落とされまいと、目で耳でパフォーマンスを追うのにいっぱいいっぱいだった。やり直したい、悔しい。


ユニット別、ボカチに癒されて、パフォチに見惚れて、ヒポチで息を忘れた。
全然現実味を感じられなくて正直会場の盛り上がりから置いていかれてる感があったけど、ヒポチのステージで思いっきしぶん殴られてぶち上がってから、純粋に楽しめるマインドになった。ありがとうヒポチ、最高にかっこよかった。願わくばいつかまた会えた時、統括のfireで灰塵になりたい。


ホムランからフェスティバルが始まった。スクリーンにドカドカ花火が打ち上げられて、SEVENTEENもバックダンサーもみんなすっごい笑顔で、ハッピーを凝縮したものが会場ぜんぶを満たす。
私がほんっとうに大好きな明るくて楽しくて幸せなエネルギーの塊のSEVENTEENがいた。そこかしこに輝きを振り撒いていた。今、SEVENTEENを見てる!って思えてどでかい感情で涙腺がはち切れて泣いた。泣きながら楽しくって仕方なくってめちゃくちゃ笑顔だった。お手本のような泣き笑い。
周りの人たちを気にせずに掛け声をする余裕も出てきて、じょわ〜〜〜〜!う〜〜〜〜〜!って叫んで好きなパートに耳を澄まして、ひたすら楽しい!楽しい!だけで私が構成されていた。すごい、なんて幸せだったんだろう。



トロッコ、トロッコでファンサ祭りの時の話するね。個人的サビだった。
私はスングァンちゃんのことがとってもとってもだいすきで、トロッコが動き出してすぐスングァンちゃんを探した。
座っていたのは階段を十段も登れば客席の外に出られるような席で、ステージからは遠いけれど会場全体が見渡せる良いとこだった。
なぜか会場の右から出発したトロッコに全員乗っていると勘違いしていて(人数で気づけ)、スングァンちゃん見つけられないな、と思っていたら左でもトロッコが動いていた。左からのトロッコにスングァンちゃんを見つけたのは、ちょうど私の正面を通るタイミングだった。
アリーナへのファンサで背中しか見えなくてちょっと残念だけど、ファンサをしている姿はアイドルを感じて大変だいすきなので無問題…なんて考えていたらくるりとこっち側を向いた。そして、上の方、私が座ってた半径20m内ってウルトラはっぴ〜な考え方していいかないいよねそっちのが人生楽しいもんね、スングァンちゃんはそこに向かって大きく手を振った。両腕でもってぶんぶん振った。
やった〜とか嬉しい!とかの前にぶわわわっていろんなものがこみ上げてきて、涙が止まらなくなった。なんかもうだめだった。

見つけた、と思った。
スングァンちゃんのことを知って早4、5年経つ、本格的にだいすきになってからは1年半くらい。
そして手を振るスングァンちゃんを目撃したあの時あの瞬間、初めて부승관さんという人にちゃんと出会った気がした。アイドルをしているスングァンちゃんがいる、存在しているって今まででいちばん強く感じた。それが幸せで嬉しかった。
心のど真ん中を貫かれてメロメロになった。これまでのだいすきを軽々と越えていって、だいすきって気持ちにはもっと深さがあるのかと思い知った。
caratに向かって手を振るスングァンちゃんは紛れもなくアイドルだった。だいすきで大切で幸せを願ってやまないアイドルだった。
わあどうしよう本当にだいすきだな。

手は振り返せなかった。
私は面倒くさい考え方をする人間で、アイドルとファンという構図が崩れるのが嫌で、怖くて、いつも物理的にも精神的にも距離を保っていたいと思っている。スングァンちゃんと私、という構図になるのがこわい。それと、透明で誰に見せても恥ずかしくないようなだいすきの気持ちだけを持っていたい。だからオフラインでもオンラインでも対面イベントに申し込みもできないし、自分なりの距離の置き方としてちゃん付けでしか呼べない。(単に照れくさいというのもある)だいすきな人にあなた、きみって親密に呼びかけるcaratがちょっとだけ、いやかなり羨ましい。
それで、手も振れなかった。
両隣のcaratさんたちが手を振っているのに少し憧れを感じてしまい、私のこの心構えというか、立ち位置の選び方は自分に小さく嘘をついているのかもしれないと思った。今はまだ、その判断ができない。


トロッコの衣装替えの時からスングァンちゃんの髪にはピンクとブルーのきらきらが付いていた。私の遠い席からでもその煌めきは目を焼いて、ステージのどこにいてもスングァンちゃんの居場所がすぐにわかった。
光の反射が私の目に届くってことは今あそこにスングァンちゃんがいるんだ、スングァンちゃんを見てるんだ、と思ってまた泣いた。ずっと泣いてばっかりだった。泣きすぎて頭痛かった。
最後のメント中もコルコルも無限アジュナも、私はスングァンちゃんがいる場所がすぐにわかった。そういう引力があるみたいだった。
私の綺羅星だった。


ステージの端から端まで走ってたくさんのcaratに全力で愛を送る姿を目にして、その送った愛の何倍もあたたかくて優しい愛で包まれますようにと願った。アイドルをしているスングァンちゃんを見つけられて、すきになれて本当に良かったと心の底から思った。アイドルという道を選んでくれてありがとう。



帰りの電車が心配だったので、最後のアジュナまで粘って規制退場のギリギリ前に席を立った。まじで帰りたくなかった、帰るの悔しすぎる、なんでベルーナが私の家じゃないの。
SEVENTEENがステージを捌けたちょい後くらいに規制退場に捕まって立ち止まったのだけど、ステージ後方のスクリーンが閉まる1番最後に顔を覗かせたのはスングァンちゃんだった。最後の最後までずっとずっと可愛かったしかっこよかったし元気いっぱいだったし、1秒たりともアイドルでない瞬間がなかった。
スングァンちゃんに見送られる幸運とcarat棒を抱きしめて駅までちまちま歩いた。



最後のメントで、ドギョムが夜食に牛丼を食べてと言うからホテルへの道中セブンイレブンで牛めしを買った。ギリギリ牛丼にカウントしていいと思う、いいことにする。牛丼より好きなドギョムの言う通りになりたかった。11月下旬の夜の空気は冷たくて、でもライブ終わりの火照った体には心地よかった。手の中にはほかほかにあっためてもらった牛めしが収まっていて、冷める気配はなかった。
ホテルに到着して、正面入り口まで続く短い階段を駆け足で登った。幸せで楽しくて体がどことなくふわふわしていて、勝手に動き出してしまう感覚。
部屋に到着して、あったかいうちに牛丼を食べた。SEVENTEENがだいすき!という気持ちといっしょに私を内側からほかほかにしてくれた。



ライブを経て、この3日間ずっとSEVENTEENがだいすきだなあ、スングァンちゃんがだいすきだなあの気持ちで心がひたひたに浸されていて、すごく心地がよくて幸せ。あたたかなもので身体中が満たされている。明日もきっとそう。本当にありがとう、だいすき。

またおっきなものをSEVENTEENから貰ってしまった。私がSEVENTEENに返せるものってなんだろう。
とりあえず次のスタジアムまでにウマゲシンの掛け声完璧にしておこう、個人の声量ギネス記録が120dB台らしい、私は130dB出すね。


また会う日まで。

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