案外、何も変わらない

今日、30代の男性のAさんに仕事のことを尋ねに行った。まぁ、忙しそうだがそれくらい尋ねても問題ないと思った。
なぜなら私もあの年代の頃、ハードに働いていたからだ。それに、もし迷惑なら迷惑な雰囲気を醸し出すだろう。

案の定、はじめは迷惑そうだった。ただ、私にパソコンスキルがある程度あると分かったら親切丁寧に教えてくれた。途中、誰かが来たり、電話が鳴ったりしたりして中断したが、最後まで丁寧に教えてくれた。そして、最後には雑談をして帰ってきた。

自席に戻って仕事をしていると、若い女性のB子さんが私に話しかけてきた。
「Aさんに教えてもらえましたか?理解できましたか?」
私はAさんの教え方がイマイチ上手くなかったからそう聞いてきたんだと思った。B子さんはこう続けた。

「Aさんは忙しいのでもう聞けないと思いますけど。Cくんもその事については詳しいのでCくんに聞いたらいいと思います」
B子さんは私がAくんに質問して教えてもらう事が嫌だったんだなと思った。

私はカチンときた。
なんであんたにそんな事言われなあかんねん。私達の方が難しい仕事してるんですと言わんばかりの言い方。確かに私は誰よりも遅く来て誰よりも早く帰る。だからと言って無能という訳ではない。結構、テキパキと仕事をする方だ。

あー、思い出してもムカつく。なぜ、こんなにムカつくのだろう。
私は他人に無能だと思われるのが心底嫌なのだと思った。それが私のアイデンティティだからだ。

でもいいや。一回、若〜い女の子に無能と思われてみよう。何が変わるんだろう。もしかして案外何も変わらないかもしれない。

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