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上期終了

2024年も半分が終了。
年々日が経つのが早く感じられるようになったけれど仕事をして、身の回りの事をして、週末ごとにお出かけしたり仕事をしたりしていたら本当に1週間があっという間。
節目の行事は出来る範囲でやりたいが全てをやるのは無理。
しかし6/30に水無月を頂くことだけは毎年欠かさない。
和菓子屋に生まれた身なので、物心着いた時には6/29は徹夜仕事で両親や伯母やアルバイトの人達が働く姿を見てきた。
家中にブルーシートを敷き、ありったけの扇風機を総動員して店で蒸しあげた水無月を裏表満遍なく冷まして竹の物差しで測りながら大きな包丁で32等分に切り分ける。
大概梅雨どきでただでさえ気温が蒸し暑い中蒸気で家中地獄のようだった。
少し大きくなってお手伝い出来るようになってからは甘納豆を並べる手伝いをし、従姉妹のお姉さんが切り分けた際に包丁に付いた水無月の生地や甘納豆をつまみ食いしと、眠くなるギリギリまで、夜更けまでお手伝いをし、更に大きくなってからは水無月を落とさないようにひっくり返したり切り分けたりと当たり前のように働いたが、蜜で身体中ベトベトするし、中高の時には期末試験に被ることが多くうんざりもしていた。
お彼岸や年末、お盆節分他、各種節句事に和菓子屋は忙しい。
両親は今から思うと有り得ない労働時間働いて一個幾らの小商いを積み重ねて私や兄を育ててくれた。
今は両親ともに亡くなり実家も跡形もなく和菓子屋の記憶は私と兄の頭の中だけになったけれど、特に水無月だけは私のルーツだと強く感じるアイテムなので、最悪スーパーの品になったとしても毎年欠かさない。
今年は運良く休みの日だった為、実家に懇意にして下さっていた同業のお店に買いに行けた。
次女は豆が苦手なので食べてくれないが、長女と美味しく頂いた。
無病息災、今年の後半も頑張ろう。

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