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Charlotte使用感③ アーキタイプ考察編

Charlotte構築、ムーヴ、ハンドキープ基準、対面毎の有利不利についての雑感。

自分のキープ基準と、回し方に合った構築を求めて。

引用:Utool for WS 画像出力
   WS公式カードリスト



Ⅰ.Charlotteにおけるクライマックス配分の正解は何か?


①筆者が試行錯誤している『6門2宝』





②『撮りたかった景色 友利奈緒』と『”大切な何か”友利奈緒』それぞれの対応をフルスロットで採用した『8門』

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③レベル3のチェンジギミックを搭載した同『チェンジ8門』(筆者作)

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どれが正解か?どれが一番強いのか?

答えは『一番最初に入賞したレシピ』である。
強いから入賞するのは当然だが、最終的に結果を出したレシピの方が説得力はある。

「〇〇の方が△△だからこっちの方が強い」といくら論理的に言われたとしても、大会結果や、フォロワー数が伴わなければWS歴10年者もWS歴1か月者も発言力に大差はない。



加えて、一般的に自分が組んだデッキリストや、自分が強いと思っている者が推しているデッキリストが一番強く感じるものである。




Ⅱ.『WSというコンテンツにおける強さとは何か?』


この命題についても水掛け論になる事は目に見えており、結論は出さないし恐らく出せないだろう。
ことヴァイスシュバルツにおいてはアドバンテージに対する概念が非常に多く、手札が多い盤面が固いフィニッシュ性能が確実に近い…等々挙げて行けばやはりキリがない。

そのため、もっと単純に、このカードゲームを勝敗と言う結果にだけ着目し、1つの勝負事として、何が強いのかを改めて考える。


『相手に28点目を通す』

『自分は27点までしか通らない』

極めるとこの2つのどちらかになる。
過程などどうでもいい場合の極論だ。

他カードゲームにおいては、ライフリソースに関わる因子がパワーだけの勝負である場合がある。
例えば『遊戯王OCG』においては、一般的に、相手の攻撃力が越えられない限りは相手のライフポイントを減らす事は出来ない。攻撃力3000のモンスターが相手の場にいて、自分のデッキに攻撃力2900までのモンスターしか入っていなければ絶対に勝てない(除去効果や魔法罠の存在は今回の論点と異なるため取り上げない)。

しかし、ヴァイスシュバルツはパワーを参照しつつも、ダメージはソウルを参照する。ソウルがある限り、パワー500のキャラでも28点目を与えられればそれでいいのだ。

であれば、より簡単に28点目まで通していくか、絶対に27点目までしか通さないか、に強さの本質は分かれていく。


無論、Charlotteは後者の『27点までしか通らない』タイプのデッキだ。



よって、ヴァイスシュバルツのCharlotteにおける強さとは、やはり『”いまに挑む”乙坂有宇が思い出にある事』と『盤面に”大切な何か”友利奈緒がいる事』が挙げられる。




Ⅲ.それぞれのデッキの特徴


それでは、上記した3つの構築について、なるべく客観的に、自身のデッキリスト内の利点と、ゲームメイク上の強み、苦手とする場面について考えていく。

先項に自分で「実績がないなら歴があっても説得力に大差はない」と記しておいてなんだが、筆者自身もヴァイスシュバルツが好きなだけで大会実績のない男であるため、ただの一般人の感想だと思って頂きたい。

また、どうしても「ある程度Charlotteのテキストを把握している事」を前提に書き記すため、ご理解頂きたい。


①6門2宝について

これについては5000字かけて前記事で書き連ねたため割愛する。
このデッキの唯一性である部分を箇条書きにすると、

1)クロックシュート採用によるフィニッシュ性能の底上げ
2)緑配分が多い事による『金さんラーメン』の打ちやすさと『ガッツンダーになった妹』の出しやすさ
3)青緑の2色限定による色拘束の緩さ



箇条書きにすると何だか弱く感じる。悲しいものだ。






②8門(チェンジなし)について

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それでは、ここから考察に入る。
”大切な何か”友利奈緒の採用枚数自体を増やしていける事が大きな特徴だろう。確実に2面以上舞台に並べ、相手ターンのフロントアタックを制限し、最小ダメージで切り抜けつつ、フロントアタックされない=返しターンのアタッカーは友利自身が残っているため、レベル3突入から2ターンかけて確実にフィニッシュするゲームプランになる事が多い。
そこにバーンメタの存在も最小被弾というコンセプトとなるため、確実に使用するためにこちらの採用枚数も増やしていいだろう。バーンメタが嫌な対面相手がこの乙坂にフロントアタックしてこない事を逆手に取った盤面構築については前回記事にて紹介した。

レベル3友利の弱点として『相手の盤面が高パワーだらけだった時に、フロントアタックを助太刀されると効果を使う前に退場してしまう』がある。

弱点と言うか、相手ターンに効果を発揮するカードの宿命である。
幸い、参照するのはアタックフェイズの始めであるため、何度も登場するガッツンダーになった妹のような一旦舞台から離れる効果(以下ブリンク効果と略)でも効果を失わない、という点は救いである。

加えて、メインフェイズやトリガー効果で手札に戻されてしまった場合も、この効果を活かせないまま終わってしまう。

この弱点を補っているのが、幸せな日常 乙坂有宇である。

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自分のターンのパワーを底上げしてフロントアタックでも問題なくしてくれている上に、選ばれない効果(以下アンタッチャブル効果と略)も付与しており除去耐性を向上させている。旧弾のカードプールとの差別化として、Anniversaryでは自分のターン限定のパワーパンプ効果が増えた事は先にも述べていた。
もちろんレベル1帯での応酬でも効力を発揮していたが、このように『自分のキャラが生存するため』の場面でも活躍する。

メイン色が青のみであり、Charlotteにおけるガウル互換が青に存在する事も噛み合っている。

結果的に、相手からすれば…
①目の前にいるバーンメタを思い出に飛ばしたくない
②Charlotte側を先にレベル3にしてしまうと友利を並べられ返しのターンで満足にダメージを与えられない
③レベル3からの長期戦を見越してストックを貯めたり回復持ちを手札に貯め込んでいると「金さんラーメン」を発動される

というメイクになるため、Charlotte側のテキストの存在が、将来的なゲームの流れをも制限している事が見て取れる。



弱点として考えられる事は、想定以上の高パワーラインや、スタンバイによる強固な盤面の早期構築が出来る青春ブタ野郎シリーズだろう。

ただし、Charlotte側も無力ではなく、やはりパワーの底上げ手段は忍ばせて置く必要がある。

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『青春ブタ野郎シリーズ』を封殺できる訳ではないが、対面機会も多いであろうタイトルであるため、採用に価値はあるだろう。


回復効果はわずかに4枚と少なく感じるが、そもそも友利の存在が下手をすれば、本来あったかもしれないフロントアタック3~4点分を抹消しているため、クロック3点分の事前回復になる。よって、回復自体の枚数を抑えても良いだろう。

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また、8門という構成上、クライマックスは積極的に回収していき、毎ターンのように発動し続ける事が可能である。無論、クライマックスを張った方が強い場面と、張らない方が強い場面とが存在するため、闇雲に発動すればいいという訳でもない。

この場合の強みは『クライマックスを張って相手に漬け込みたい場面で高確率で手札にクライマックスがある』構成にある。
反対に、引き込みすぎた場面を想定して、ストックを消費せずに手札のクライマックスを処理できるカードを採用したり、トリガーチェックで捲れすぎたクライマックスを処理するカードを採用したりと、事故回避用のスロットも余裕がある。

『クライマックスを打った方が強い』
or
『クライマックスを打たない方が強い』

これらの場面が、そのゲームの流れから感覚的に理解できてくると、このコンセプトは非常に強固になるだろう。

ただ、こちらがアンタッチャブル友利を複数並べる様に、相手もアンタッチャブルキャラを複数並べては最大の強みを発揮できない。友利の効果に主軸を置いている故の難しさでもある。

【総括】
①レベル3で友利奈緒を多面出来る可能性が非常に高い。
②メタカードの採用枚数の多さで相手のアクションを制限できる。
③クライマックスを発動できる回数が非常に多い(調整可)。
④青を軸にしているため色事故が限りなく少ない。
⑤自身のアンタッチャブルが強いが、相手のアンタッチャブルは苦手。



③チェンジ採用型について

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Charlotteにおける、また別の強みは『レベル3でのチェンジギミック』にある。特に軸になってくるのは、黄色の側『”大切な何か”西森柚咲』になる。



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ダメージが通った時に山札を操作して、次のキャンセル率を上げて行く』テキスト。これもまた、『27点目までしか通らない』事を可能にする。


また、『チェンジ』を後押しするカードも存在している。

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青がガウル互換なら赤もガウル互換、後列しだいではより強固になる。
先の項でも述べたが、このチェンジギミックも、自分ターンでアタックしていく際にパワーが低ければ何の効果も得られない
それが、この後列カードがあれば、チェンジすればするほどパワーを付与していけるため、突破性能が高くなる。


そこに友利も合わせてフロントアタックを封じる面を用意すれば、ダメージに対して、Charlotteカードプール史上最強固な盤面を作成出来る。
※熱弁しているが旧弾の盤面と同じである。


また、赤の割合が増えた事による明らかなメリットも紹介する。

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Charlotteの中でもかなり実用的な控室回収カードである。
条件は相手のリバースであるため、結局朧互換には何の効果もないが、その相手にはわざわざ抱えて置く必要もないため、Case by caseになる。


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相打ち効果とソウル付与効果を持ったこのカード。
スタンバイ型や早出しへの対抗策になる上に、ソウル付与がありがたい。

仮想場面として、手札にクライマックスがなければこのキャラの効果がクライマックス同等のソウル付与をしているし、クライマックスがあればより巨大な点数を通す(または確実にキャンセルを貰いに行く)事が出来る。
また、早出しでソウル減少を相手に施すカード達には、ガッツンダーになった妹はブリンクする事で効果を無効化していたが、このカードの場合はその減少したソウルを帳消しにして戦う。
また、パワーを参照しない効果であるため、必ず道連れに出来る。



友利奈緒の効果によるフロントアタック制限と、西森柚咲によるキャンセル率向上効果によって、以下のような戦術も展開できる。

A)一般的な使用方法
ダメージが通った後、可能な限り山札を落としてキャンセル率を上げていく。
友利面はフロントアタックされないためソウル減少しており大ダメージは有り得ないため、生存性能を高める。


B)スタンド効果による連続攻撃やバーンメタ失敗により細かなバーンを受ける場合
ダメージが通った際に、確認した山札の一番上がクライマックスでなくても「このままで」と宣言する
すると、行動的にクライマックスであると予測した相手が「どうせキャンセルされるから」と最小点数面(またはアタック時の1点バーンなど)でアタックしてくる(可能性が高い)。
しかしそれはクライマックスではないため素通りし、改めてクライマックスが上に来やすいように山札を掘り下げていき、この次のキャンセルの可能性を高めておく

ことわざに例えると、「肉を切らせて骨を断つ」が適切か。
再三にわたって言うが、Charlotteは「27点目までは通ってよい」のだ。
すべてのダメージを遮断する必要はなく、28点目を及ぼす部分だけをキャンセル出来ればそれでよい

さすがに相手の盤面がすべてソウル3以上で固められている場合にはリスキーな戦法になるが、クライマックスを用意できていなかったり、ソウル1のキャラも前列に並べている場合は活用される戦法だろう。
『全アタックにソウルトリガーが乗っても自分が食らうのは27点目まで』であれば行う必要はないが、雌雄を決するような重大な場面では、Charlotteだけでなく同テキストを採用したデッキでは覚えておいて損はないだろう。



取り分け鉄壁のようなこのデッキタイプにも、運用上の弱点は存在する。
すべての色を要求する4色構成である点だ。

ただでさえも手札事故から逃れられないゲームシステムに、更に色発生の問題も上乗せされるため、アクション最大値に見合った最低値をも併せ持っている。
古くから『シルバーバレット』『グッドスタッフ』と称される部類に当たるだろうが、一番回っている瞬間だけを切り取って『強いデッキ』と呼ぶのではなく、100戦やっていったい何回及第点~最高点を再現できるかも重要になる。

無論、弱いカードなど採用するはずはないし、そういった場合の事も考えて色配分や枚数配分をされているものではあるが、それでもシビアな分量問題であろう。

なんなら、大抵はレベル3は赤の回復側から出して、黄色側は効果によって登場する事の方が多いため、黄色を発生させなければいけない場面は少なく済みそうではあるが、こればかりは試合終盤の状況によるため一概には楽観視出来ない。


【総括】
①最上盤面はCharlotte史上で最強固
②ダメージコントロール手段が豊富(ダメージ制限、回復へのチェンジ等)
③4色構成により事故確率が高くなりる。



・ ・ ・ ・ ・


しっかりとした考察は以上となる。

他にも、例えば赤のチェンジ相方でもある『”大切な何か”美砂』の対応CXである扉を採用した型も候補ではある。

5点バーンという派手な効果と、扉アイコンによる控室からのキャラ回収効果による息切れ防止もある。
自身でバーンメタを用意しているが、例えば相手によってはバーンを採用していないデッキももちろん対戦機会はあるだろう。その際には、バーンメタ効果を使用せずに、レベル3でこちらからバーン効果を使用していくというゲームメイクだ。

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しかし、これまでの記事で紹介した仮想敵相手に『効果的』と言い難い印象を受ける。

ミラーマッチに不利なデッキではないか?
そもそも苦手な冴えカノのデッキの薄さに対しては5点バーンは通らない事の方が多いのではないか?
バーンメタを起動する機会の方が多い以上、レベル1&3の友利の効果をそれぞれ使用できる方が確実なアドバンテージではないか?

など、考慮する要素が多い。



また、筆者が『物語』『トラプリ』の環境時期にそれらに勝ちたい一心で構築した『バウンス採用型』も一応リスト&ブラッシュアップしてみた。

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クライマックス対応で相手のキャラを「レベルの対象もなく」「前列後列関係なく」「ノーストックノーハンドで」バウンス出来るのである。
そして、この対応するクライマックス自体もバウンスアイコンであるため、現段階のCharlotteミラーマッチも意識した運用が出来る。

冴えカノ相手の場合は、相手が中学生互換で手札に返そうとしている盤面に対してバーンメタを合わせ、このバウンス効果で中学生を戻しつつバーンメタを一瞬の隙を突いて思い出に飛ばす事だけは現実的である。
また、青ブタをはじめとしたスタンバイデッキにも、バウンスは解答となっている。

と、利点だけ挙げれば強そうなものだ。
実際問題は、自分がレベル1に上がりたての時に使用したい効果ではないため、一旦劣勢になる必要があるため結果的に後出しになってテンポロスをしてしまう事が多い。
また、返しターンのパワーが低い事は仕方ないにしても、同門対応の友利と異なって手札を確保していないため、気付けばキャラの使い捨てになってしまう。集中が改善されたためマシになった方だが、この構築を筆者ですら実際に使用するかは別問題だろう。



『まとめ』
今回アーキタイプをまとめてみる事で改めて感じた事は、どのデッキも長所を活かしつつも、弱点を補おうとする型か長所を揺るぎないものにしようとしているかの差異があるため、一概に『どれが一番強い』かは論じがたいという事にある。
しかし、それでいて、これらを見て『このコンセプトが一番強いと思う!』とあなたが感じたなら、その型で何度も、そして色んなデッキを相手に回して行けば、あなたの中では他のアーキタイプよりも、自身が選んだタイプが圧倒的に強い事になる。どれも等しく強いのであるなら、それを活かせるユーザーが後押しすれば最高の武器になる。

こうした構築段階から拡張性がある事もカードゲームの醍醐味であるため、いろいろ試行錯誤していくのも楽しみがある。

この記事を通じて、ご一読頂いた方々のCharlotteに対する知識の一助になれば幸いだ。




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