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モナコインのマイニング事情

最近モナコインのマイニングをしようとしてまったく儲けが出ないことに気が付いた人もいると思います。
なぜ儲けることができないのか歴史を振り返ってみようと思います。
私はマイナーではないので過去の記事の雰囲気を読み取って記事を書き起こしています。間違ってるかもしれません。


初期のマイニング(2014~2015)

モナコインのマイニングはハッシュアルゴリズムがScryptであった初期はCPUでも掘れました。
でも初期からGPU全盛期でしたのでGPUがメインでした。
その後ScryptにもASICが登場しASICがメインになろうとしてました。

ライトコインのASICが普及し、それがモナコインにも使われ始めると
マルチプールの被害にあうようになりました。
マルチプールとは同じアルゴリズムの難易度をコインごとに比較して難易度が低いときに一気にマイニングし難易度が上がったら別の難易度が低いコインに移るというのを繰り返すことで効率よく稼ぐプールです。
これが行われると難易度が高くなった時にハッシュレートがガクンと下がるので次のブロックの発見がすごく遅くなります。
そうなると送金したがなかなか取り込まれないという現象に利用者が悩まされるようになります。
それを回避するためにモナコインはハードフォークを何度か行い三回目のハードフォークでハッシュアルゴリズムを変更しました。
この時、ASICに投資した人たちは反対しましたが強行して変えたようです。
それでマルチプール問題は解決しました。



アルゴリズム変更後のマイニング(2015~2018)


アルゴリズム変更後においては基本的にはGPUで掘る時代でした。

あるときビットコインがSEGWITで揉めている時にモナコインもSEGWITの投票をすることになりました。
モナコインのハッシュレートはそれほど高くなくGPUなのでNICEHASHというクラウドマイニングで掘ることができたので投票のハッシュレートはそれで稼いでいたようです。
札束燃やして赤字でマイニングしていた人もいたようですね。

無事SEGWITも可決し、ハッシュウォーズも終わり2017年は半減期もあり価格も高騰しました。
モナコインを掘ってた人は大儲けだったと思います。
その反動か次の年の2018年に危機が訪れます。
価格の割に低いハッシュレートなのでハッカーにネットワークを攻撃されました。
NICEHASHでハッシュレートを買い占められ51%攻撃をされました。
俗にいうBlock Withholding Attackというやつです。(Sellfish Miningとも言う)


この攻撃でモナコインはジャッジノードというチェックポイント自動配信による安全装置をつけてハッカーをけん制することになりました。
攻撃時に巻き戻らないようにファイナライザー処理を中央集権的に行うものです。
実際にはチェックポイントは配信されなかったようですが。

この運用をしている間はマイニングだけでは問題を解決できず中央集権的なコインとなっていました。


中央集権的なコインとなった後のマイニング(2019~2021)


モナコインの活動は開発停止したかのように更新がされなくなりましたが、Lyra2REv2のASICが登場し普及したのかハッシュレートは安定して高くなりました。

https://www.coinwarz.com/mining/monacoin/hashrate-chart


Lyra2REv2を採用している他のコイン(VERTCOINなど)はASICが普及してきたので反発し他のアルゴリズムに変更してしまいました。モナコインはASICを受け入れました。つまりビットコインやライトコインのようにASICでのマイニングを前提としたコインになりました。
専用のASICを持っているコインはほとんどありませんがモナコインは専用のASICを持つようになりました。
2020年には二回目の半減期がありましたが盛り上がりもいまいちぱっとせず、中国がマイニング禁止になりハッシュレートが落ちてきました。
中国のマイナーがほかの国でマイニングを開始するとハッシュレートはまた戻ってきました。
2021年末には価格も低迷しておりマイニングプール大手のf2poolもプールを閉じてしまいました。
これ以降モナコインの代表的なマイニングプールが表に出てこなくなりました。(みんなどこで掘ってるんだ?)
この影響かわかりませんが、プールのSEGWIT対応がおろそかになったのかSEGWITトランザクションのブロック取り込みが遅くなりました。

https://f2pool.zendesk.com/hc/en-us/articles/4410447731481-Closing-RVC-PGN-MONA-HC-and-BEAM-mining-pools

2021年にはASICが普及し高いハッシュレートを保てるようになったことでNICEHASHにハッシュレートを買い占められてもクラウドマイニングで51%攻撃をされないという判断をし、ジャッジノードの運用をやめることにしました。

中国のマイニング事情に大きく左右されましたが新バージョンがリリースされたので、ジャッジノードが廃止され非中央集権のコインに戻りました。
ついでにライトコインからのソース取り込みをやめてビットコインベースになりました。


誰もマイニングで儲けることはできない(2022~)


モナコインを採掘するには今ではASICが必要です。
最新のGPUであっても黒字にすることはできません。

そしてモナコインは二回半減期がありましたので昔にくらべ掘れる量が1/4(50 -> 25 -> 12.5)になっています。

現状Lyra2REv2のASICはモナコイン専用といえるような状況なのでASICに投資したマイナーは掘らないと投資が無駄になってしまうでしょう。
そのためかハッシュレートが高止まりしています。

そして今年は三回目の半減期があります(6.25になる)。価格も低迷し、世界的なインフレによる電気料金の高騰でASICを使っても日本においては黒字にすることは無理でしょう。実際どこで掘ったら黒字になるのでしょう。

以下のページでASICとGPUを使った場合の収益をシミュレーションすることができます。


一番効率がいいのはFusionsilicon X1となってますが実はVIPPOOLが開発したVMINEのほうがワット当たりの効率がいいようです

どちらを使っても日本じゃ黒字には出来ないと思いますが。。。
掘られたモナコインを調べている人がいましたが取引所に入ってるようですね。
現在ハッシュレートを維持しているマイナーは収益が出ているのかもしれません。(電気代タダ?)

上記の記事によると取引所でBTCに変えているとのことなのでBTCの値上がり益でモナコインの損失をカバーしているのかもしれませんね。
BTC建てのモナコイン価格が下げ続けている要因なのかもしれないですね。

MONA/BTC

















※実はマイニングプールがほぼ機能していないのでASICを持たない物がモナコインをマイニングするのは無理です。マイニングプールは少なくても確実にモナコインを手に入れる手段ですが、マイニングプールのハッシュレートが低すぎて月に数回しかマイニングできていない現状があります。
赤字とかそういう次元ではなくプールの収入が月30MONAとかです
https://vippool.net/index.php?page=statistics&action=blocks