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02 私の生い立ち

私は地方の港町で生まれました。

砂浜があって、磯があって、入江があって、底を歩くカニやエビが見えるくらい透明な海があって、背後には切り立った山々、入り組んだ複雑な海岸線、漁港、魚市場、魚屋さん、そんな感じの町でした。

両親は共に地元の出身で、当時町議会議員をしていた方の紹介で、お見合いで結婚したそうです。

父は建設機械をリースする会社の役員で、小さいころはよく建設の現場に連れて行ってもらいました。大きなトラックに建設機械を積んで、工事現場まで父が運転していきます。

私はそのトラックの助手席に乗るのが大好きでした。トラックの座席はとても高い位置にあるので、私は父に抱きかかえてもらって運転席まで持ち上げてもらい、そのまま助手席まで横に滑るように移動すると、父親が「よっ」と言いながら乗り込んで来て、その時にトラックがユッサユッサと揺れていたのを今でも覚えています。

私は長女で、下には弟と妹がいます。私達3人は母にとてもよく似ていて、母の実家に行くと「お母さんの子供の頃にそっくり」とよく言われました。

週末になると、3人でよく伯父さんの家(本家)に遊びに行きました。

そこにはいとこのお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて、大きなテレビで大好きなアニメを見せてくれるのが、とても楽しみでした。

私達3きょうだいは、やがて本家の伯父さんと伯母さんに大変なご迷惑をかけることになります。そしていとこのお兄ちゃんから受けた言葉に、私はとても救われることになります。

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