冬の夜

冷気が空へと昇るとき

町は白くきらめいていて

子どもたちを見失ったぼくらは

酸素の粒を掬い取っている

木々が吐く息がつきつける呪詛

赤い血が赤い内に

見つけなければいけないのに

視力が悪くなっていくごとに

きれいな歌声が喉から漏れる

キリキリと軋む肉の中に収まる骨は

緑色の植物

道の真ん中で赤い花を咲かせよう

今日の夜が終わるまでは

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