毎日一分で読める憲法基本問題46
★今日の問題★
天皇は、内閣の助言と承認により、国会を召集するとされているが、その決定権限について、臨時会については、内閣が権限を有することが憲法に明記されているが、常会、特別会については、憲法に明記されておらず、解釈によって内閣が有しているとされている。正しいか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒……
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「天皇は、内閣の助言と承認により、国会を召集するんだな」
胡桃「次の規定のとおりね」
憲法 抜粋
第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
二 国会を召集すること。
胡桃「じゃあ、国会を召集することの決定権限は誰が有しているのか」
建太郎「憲法の条文からして、内閣ということでいいんじゃないか」
胡桃「そうね。まず、臨時会については、規定があるから確認するわよ」
憲法
第五十三条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。
建太郎「おう。臨時会についてはこういう規定が置かれているんだな」
胡桃「それに対して、常会、特別会の召集を誰が決定するのかは、規定がないのよ。常会については次の規定があるだけね」
憲法
第五十二条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。
建太郎「おう。すると、設問は正しいんだな」
胡桃「そうよ。より小難しく言えば、内閣の助言と承認に国事行為の実質的決定権を含ませる立場からは、召集の決定権限は内閣にある。と解するのね」
※問題は、ノベル時代社の肢別100問ドリルを利用しています。下記サイトから入手できます。
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