緊急事態0(とX)日目

2020年4月7日
春めいた晴れの日

夕方まで自宅でテレワークをしていた。
今日こそは観に行こうと思っていた映画がある。
『三島由紀夫 VS 東大全共闘』だ。

今日という日に観に行こうと思っていたのは2つ理由がある。

1つは非常事態宣言が出されるのであれば、いつ/いつまで映画館が閉鎖されるか分からない。私の理由というよりは状況的な理由で今日までに観に行かなければならないと思っていた。

2つめ。それは政府から非常時であると宣言される日に合わせて映画を観たかったのだ。『羊の歌』、加藤周一は太平洋戦争開戦の1941年12月8日に新橋に人形浄瑠璃を観に行っている。

そして三島の『憂国』、二・二六事件の日を舞台にした小説。

脳裏に浮んだのはこの二つの時空だった。

いや、もしかしたら『金閣寺』もあったかもしれない。


日比谷の東宝に一九時、観客もまばらで二十人もいっていなかった。


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