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【リバービーチ・キャンパス】川「と」あそぶvol.4「はじめての冬キャンプ・河原で火おこし体験」

2023年11月25日(土)、飯能の秋はあっという間に過ぎていき、冬の足音が聞こえる季節となりました。
春夏のように川へ入ってあそぶことはできませんが、冬の河原にも楽しい自然体験が待っています。

川や河原(=リバービーチ)を大学のキャンパスに見立て、さまざまな川あそびを通じて自然にふれる、親子参加型の体験プログラム、リバービーチ・キャンパス
第4回目のテーマは、はじめての冬キャンプ・河原で火おこし体験
当日は5組14名の親子が参加してくれました。

まず初めに注意事項の説明から…

リバービーチ・キャンパスのメイン会場「飯能河原」に集合し、最初に事務局から今日の授業の説明と注意事項をお話ししました。
今回は火を扱うイベントとなるので、お子さまからは絶対!目を離さないように注意いただくこと。
また、飯能河原は火気使用エリアが限られている点など、安全に楽しんでもらえるように河原のルールについてご説明しました。

★飯能河原 火気使用料の導入について★
飯能河原は現在、火気使用可能エリアと使用不可エリアに分かれています。
2023年4月から、飯能河原の営業日には火気使用料が必要になりました(1人1,000円、小学生以下は無料)。
対象営業日は、春の大型連休、5月~7月の土・日・祝日、夏休み期間(7月下旬~9月上旬)、9月~ 11月第2週までの土・日・祝日の予定です。
なお、利用料金にはゴミ処理代も含まれます。
詳しくは飯能河原ホームページをご覧ください。

火気使用可能エリアと使用不可エリアに分かれている飯能河原
(飯能河原ホームページより)
火おこしのやり方について説明する小島淳史先生(中央)

本日の先生は、飯能市出身で長野県内の森林組合での林業経験も持つ、小島淳史さん
フリーで森づくりを研究するフィールドワーカーで、【山+学び】を子どもたちに体験してもらうために各地で火おこしイベントを主催されています

まず、小島先生から火おこしの道具の使い方を教えてもらいました。
火おこしの道具はぜんぶ3つ。
ファイヤースターターという金属製の発火具、麻ひも、そして薪を小さく割ったものです。

今回はファイヤースターターを使って火を起こします
みんな真剣な表情で先生のお手本を見ています

みんな初めて見る「ファイヤースターター」。キャンプではよく使われていますが、「ロッド」と呼ばれる金属の棒に「ストライカー」と呼ばれる専用の道具を打ち付け、火花を散らすことで着火させる道具です。
着火剤が必要なく、扱い方が簡単なので、初心者やお子さんでも簡単に火を起こすことができます。
小島先生が実演しながらやり方を丁寧に教えてくれました。

まず、麻ひもの束をほどき、ひもをボールのように丸めていきます。
薪を小さく割ったものの上に麻ひもを載せ、麻ひもめがけてファイヤースターターで火の粉を飛ばし、火をつけます。

麻ひもの束をほどきます
薪の小片の上にほどいた麻糸を置いていきましょう
ファイヤースターターに興味津々

先生からは、「最初は難しいかもしれないけれど、できるだけお子さんにやらせてあげてほしい。親御さんはそばでできる限り見守り、サポートしてほしい」とアドバイスがありました。

ではいよいよ、家族ごとに火付け台に分かれて、火おこしに挑戦してみましょう!

カチカチ…うまく火花が散らせるかな?
うーん、なかなかつかないなぁ…

棒に打ち付けるだけの単純な作業に見えますが、ファイヤースターターから火の粉を出すのは案外難しく、なかなかできないと嘆く子も。

うまくできなくても大丈夫、先生がやり方のコツを教えてくれます

先生が各グループを回り、手の角度やスピードを細かくアドバイスしてもらうと、だんだん火の粉が飛ぶようになりました。
「おぉ~!」と、ご家族皆さんの歓声があがります。
徐々に火の粉が出るようになったら、次は麻ひもに飛ばして、薪へ火を移す作業です。

ところが、麻ひもに火が付いても、薪へ燃え移る前に消えてしまい、みんな大苦戦。麻ひもの量や薪の置き方などを工夫し、何度も挑戦しました。
この日は、お天気はよかったのですが、風が強かったので、せっかく小さな火種ができてもすぐに消えてしまいます。風よけを使い、さらに親御さんたちも一生懸命サポートして、なんとか全員火おこしに成功しました。

無事に火が起こせたら、薪をくべて炎を大きくしていきます。パチパチ…と薪がはじける音が聞こえてきました。

薪に火がつきました!
炎が消えないように少しずつ薪をくべていきます
ゆらゆら揺れる炎、きれいですね

ここで人ずつマシュマロと串をお渡しして、おやつタイム♪
串を火にかざして、焼きマシュマロを楽しみました。

うまく焼けるかな?
失敗した…!

あれれ、火に近づけすぎて、一瞬で真っ黒こげに! 火加減、ちょっと難しかったですね。
でもあきらめず再挑戦していましたよ。

火も落ち着いてきた頃、焚火に手をかざして暖を取ります。火のぬくもりを肌で感じられるのも、ありがたみが身に染みる(笑)のも、冬キャンプの楽しみですね。

焚き火体験が終わった子、ちょっと興味のなくなっちゃった(!)子は、インタープリターのさっちん(長谷川幸子さん)が用意してくれた工作体験にも挑戦しました。

河原の落ち葉を拾って、ビニールひもをつけて凧をつくります。色とりどりの毛糸やテープで凧をきれいに飾れたら、凧あげをしてみましょう。今日は風が強い分、凧が勢いよく空に上がりました。
凧あげを楽しんだ後は、また火おこしへ戻る子もいて、とても賑やかな時間となりました。

ビニール凧をつくるよ~
大きな楓の葉を拾ってきた子もいました
ビニール凧を飛ばしてみます。リボンがひらひら、かわいいね

最後に、飯能河原のごみについてお話ししました。

飯能河原はレジャースポットとして人気で、都内からもアクセスがよいためたくさんの人が訪れます。夏の間は観光客で賑わう反面、近年大きな問題となっているのはごみの不法投棄です。
あまりに不法投棄が増え、騒音問題もひどくなったこと、さらにコロナ禍も重なって、2021年にはやむなく河原が閉鎖される事態まで陥りました。

みんなが軽い気持ちで捨てたゴミが、河原の生き物たちにどんな悪い影響を与えるのか。難しかったかもしれないけれど、子どもたちはみんな真剣に耳を傾けてくれました。

現在、観光客が増えるハイシーズンの週末には火気使用料を導入するなど、一定の対策はとっていますが、まずは一人一人がルールを守り、ゴミを定められた方法で処分する、その辺に捨てないという意識が大切です。

お話を聞いた後、参加者全員で河原のごみ拾いを行いました。
子どもたちは一生懸命、小さなゴミも見逃さずに拾ってくれましたよ。

シーズンオフの河原でもごみが落ちていました

参加された方からは、
「家族で火おこしをやろうとすると、どうしても子どもにやらせてあげる、見守るといったことが難しいので、このようにイベントで専門家の指導を受けながら体験できたのはよかった」
「子どもが飽きずに参加できるか不安でしたが、さっちん先生の工作コーナーもあり、最後まで楽しく参加できました」
というお声をいただきました。

また、
「せっかく火を付けられたのに、すぐに消してしまうのは悲しかったので、そのままバーベキューもしたかった!」
といった感想も。自分で起こした火で調理する料理はきっとさらにおいしいことでしょう。

好評いただいているリバービーチ・キャンパスも、残すところあと1回です。
次回のご参加もお待ちしています!

ご参加ありがとうございました!

「リバービーチ・キャンパス」は、埼玉県の「SAITAMA リバーサポーターズプロジェクト(リバサポ)」の応援事業に登録されています。

本授業は、独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成を受けて開催しました。

【運営協力】

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