マガジンのカバー画像

わかりやすい!中医学の基礎

24
中医学を勉強してみたいけれど、難しそう・・・ 中医学初心者、本を読んでもよくわからない・・ そんな方に向けて、できるだけわかりやすく『中医学の基礎』を解説していきます。 中医…
運営しているクリエイター

#トラブル

わかりやすい!中医学の基礎 Vo.20〜気血津液のトラブル その1 『気虚』〜

気血津液については、以前ご紹介いたしました。 今回は、気血津液の過不足で起こりやすいトラブルとそのバランスを整える代表的な生薬・漢方薬についてご紹介いたします。 実際に、漢方薬を選ぶときには、『気血津液のトラブル』が『五臓のうちどの臓に起こっているのか』を訴えの内容や四診から推測し、漢方薬を選んでいきます。 ただ、大まかに『気』『血』『津液』のトラブルがどのような症状として出てくるのかを知っておくと、どの臓に起こっているのかまで特定できなくてもある程度漢方薬を選ぶことが

わかりやすい!中医学の基礎Vo.13〜肝の役割〜

今回は、『肝』についてです。 もうすぐ2月、2月3日の節分を境に、自然界は春に向かっての準備を始めます。 春は、肝との関わりが深く、肝の伸びやかな性質が、自然界の一部である私たちの心と体を伸びやかにし、スムーズに『気血津液』をめぐらせてくれるのです。 肝の役割 肝の定義 体に必要な『血』『気』『津液』をめぐらせ(疏泄) 『血』を貯蔵する臓(蔵血) 『疏泄』『蔵血』とは 『疏泄』 肝は、気血をスムーズに滞りなく体にめぐらせる働きがあります。 この機能を中医学の用語で

わかりやすい!中医学の基礎 Vo.10〜5行学説と五臓の関係〜

五行学説  五行学説とは、自然界の全てを木・火・土・金・水(もっかどごんすい)の5つのグループに当てはめて分類し、その関係性を解く理論・考え方です。 五行の『木』『火』『土』『金』『水』には、表のような性質があります。 五臓東洋医学では、五臓は心・肝・脾・肺・腎の5つで、それぞれ表のような役割と性質を持っているとされています。 西洋医学の心臓・肝臓・脾臓・肺・腎臓と一部重なる部分もありますが、中医学では組織というよりは機能としての臓腑に注目し、その役割を当てはめていま