見出し画像

田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2021 *Airy-Fairy Twintail* がいちおうおわりました


 千秋楽から何日もたったというのにまだ夢見心地です。5か月あまりにわたってくりかえしゆかり分をしみこませすぎたのでしょうか、心はすみまで桃色に染まって涙腺もいまだにゆるみがちです。

 これまでのツアーでのわたしは、いつも半分くらいの参加率でした。FFCが12公演中6公演、SsLが14公演中7公演、T♡Cは14公演中8公演。全部申し込んでも行けるのはその程度…と思っていて、ハワイをあきらめた腹いせに20公演すべてにエントリーしたあのときも11か12行けたらそれでじゅうぶんって思ってました。それがまさかの19公演当選。そして全公演延期。おまけに途中でなぜか公演数も手元のチケットも増えていて、ジェットコースターのような展開の末に大宮以外の24公演の電子チケットを手にしていました。

 どうすんだよこんなに…と途中で我に返らなかったわけではないけれど、1年延期になったおかげでゆかり貯金は倍になり、アルコールで手指と肝臓を消毒しながら全国各地をめぐり、すてきなひとときを何度も何度も楽しむことができました。3x24として72時間、まる3日も時間をともにして、おかげさまで骨の髄までしみこんだゆかり分。ゆかりさんをはじめ関係者のみなさん、客席のみなさん、ほんとうにありがとうございました。

 とはいえ、ツアー発表から先日の千秋楽まで徹頭徹尾なにからなにまで楽しみで…というわけでもなかったのは以前にも書いたとおり。もっとも懸念はすぐに消えてなくなって、札幌と浜松のあいだに2回めの接種もすんでひと安心…のはずが、9月に入って近くに住む親族が感染し、それが発症前日に我が家でわたしの同居家族とお茶してた(わたしは留守中)というできごとが発生。そこで感染がひろがらなかったのはさいわいでしたが、ウイルスはリビングまで来ていました。自分でなくても家族のだれかが感染していたら横浜アリーナには行けませんでした。

 窓のあかない飛行機・新幹線に乗って満席のライブに毎週参加しても平気だったのに、まさか500m先に住んでる親戚が持ってくるなんて…というおどろきは、裏をかえせばマスクと手拍子の会場内はけっこう安全だったっていうことなのかもしれません。これはまぎれもなくみなさんのおかげですよ? コールがなくてもこれだけの一体感と盛りあがりを実現し、緊急事態でもおおむね安全に全国旅行できたわたしたちは、おおげさにいえばあたらしい生活様式にもっとも適応した集団のひとつかもしれません。これでもう何日か健康観察して何もなければ、すくなくとも成功例にはなれると確信してますので首謀者のゆかりさんは日本政府から表彰されてもいいと思う。

 そうはいってもやっぱり後ろめたさというか、やっぱりあぶない橋はわたっていたんだっていう気持ちはあって。先の親戚、ホテル療養から帰ってきたら丸顔がすっかりこけて、8kgやせて食欲と体力が1か月近くたったいまも戻らないとのこと。もしも自分の旅行がもとでだれかをそんな苦しい病気にさせていたら…? 次のライブにコールはあってもなくてもかまわないけれど、病気の心配だけはなくなっていてほしいと心から願っています。

 コールのあるなしといえばなんですけど、わたしは最初が未知の世界への不安感からはじまったせいかクラップがおおいに気に入って、コールがない不安なところから毎週の鍛錬でここまで磨きあげられて千秋楽でシャバダバできた流れにひとつの誇りとか自信みたいなものも感じていて、これからもこれでいいんじゃない?って思ってました。いまもそう思っているところもあります。

 でもゆかりさんの「みんなの声が聞きたい」「同じセットリストでもう一回やりたい」には禁じられている歓声がここまで出かかりました。声をとどめたら代わりに涙が出ました。できるといいね…っていうかやりましょう。いちおう名目上は成功裡に幕をとじたツアーですが、今からの続きがあるのならば万難を排して参加しますよ! 

 そして「やさしい世界」「多幸感」も今ツアーのワードとしてわたしの心に深くきざまれました。千秋楽での心の余裕のくだりもうんうん…ってうなずきながら「やさしさや思いやりをわけてあげられる心の余裕をいつも持って、みんなでしあわせになろうよ」って思っています。なんかちょっと宗教みたいね。心のよりどころっていうか、日々をよりよくすごす道しるべみたいな感じかな。

 そういえばこのご時世、ステージでも客席でも、なんなら行き帰りの新幹線までソーシャルディスタンスだったのに、しかも世間じゃそれがもとでコミュニケーションが不足だとか交流がないのがさびしいとか社会問題化さえしているというのに、ここゆかり王国ではどうしたことかこの一体感。これを生み出した後ろめたい日々は、やっぱりどうことばを選んでも共犯関係としかいいようがなく、しかも確信犯で愉快犯で知能犯。もうこれちょっとどころじゃなくワルイコだけどその結果があれですよ。物理的な距離はキープしてても、いままで以上に客席とゆかりさんの心の距離はぐーっと近くなったような気がしています(Yesと言ってよゆかりん!)。

 あれっ……? しあわせになろう?心の距離?今からの続き…? もしかしてわたしが感じたこれらみんなExactly…………

 …………………………………………うぅっ………………ぐすっ…………………

(文章はここでとぎれている)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?