中学の頃大好きだった友だちの話

私は中学生の頃、どうしようもなくあんさんぶるスターズをすることに明け暮れていた。
そしてもうひとつ、あんさんぶるスターズきっかけでできたTwitter上の友だちが私にはいた。

自分の辛かった自慢をしたいわけではないけど、中学に上がるまで大事に大事に育てられた箱入り娘の私には、今振り返ってみてもとても辛い時代だった。

友だちのいない学校、悪口を言われる教室、陰口に溢れる部活、常に誰かしらの怒りが飛び交う家庭、浮気をする彼氏、自分の持病………

そんな状況の下で唯一私の支えになっていたのがその友だちだった。

最初はタグ(〇〇好きさんと繋がりたい、みたいなやつ)に反応をした/されただけの間柄だった人と何かをきっかけに仲良くなって、表のアカウントだけ繋がっていたのがいつしか鍵のついたアカウント同士で繋がるようになって、ネット上だけの絡みだったのがLINEも繋がって、さながら本当の友だちかのように夜な夜な通話を繋いでは、明日から始まるあんさんぶるスターズのイベントの話だったり、はたまた学校のことだったりを話したりして……。

そういった交流の中で、学校でいうと「グループ」のような、そういうコミュニティもできて、裏垢で適当に呟けば、その何人か(多分6、7人くらいだったかな…)の中から誰かしらが空リプで返事をしてくれたりしていた。
そこから話が広がって、誰かが入ってきて、また誰かが入ってきた時には全く話の内容が見えないくらい盛り上がって、「なんの話??」みたいな。
年齢も当時中1の私から、同い歳の子、高校生の子、大学生の子、男の子もいたりして、まとまりはなかったけれど、このみんなと話すことが私にとっての青春で、日々の中の一番の楽しみだった。

その中でも私が一番よく話していた女の子がいた。3つくらい年上だったから女の子と呼ぶのは変かもしれないし、名前があった方がわかりやすいのでここではAちゃんとする。
私が今日このnoteを書こうと思ったきっかけが、このAちゃんだった。

Aちゃんは良くも悪くも私をTwitterの世界に連れ込んでくれた人だと思っている。Aちゃんと繋がる前からそこそこの人数と繋がっていたけど、Aちゃんほど仲良くなれた人は他にいなかった。
相性が良かったという訳ではないと思う。というのも、あの頃の私はどうしようもなく痛々しい中学生だった。あの頃は確かにとても楽しかったけれど、もちろん黒歴史な部分も数え切れないほどあるし、正直思い出すだけでもしんどいような記憶が沢山ある。
だから私が、というよりAちゃんが優しかったのだと思う。当時高校生で私よりも大人だったろうに、痛々しい中学生と仲良くしてくれた。

そして、私が辛い時、励ましてくれていたのもAちゃんだった。
詳しくは書かないけど、今でも覚えているAちゃんの言葉がある。

今日、読みたい本を無くして部屋を探していたとき、Aちゃんとグッズの交換をしていた時もらった手紙を見つけた。その手紙が、今日これを書こうと思い立ったきっかけである。

私は多分、いろんな面で、沢山沢山Aちゃんに迷惑をかけた。(もちろん、Aちゃんだけじゃないけどね)
痛々しいツイートのことも、通話中に入ってしまった怒るお父さんの声のことも、「いつか会って一緒に遊ぼう」と言ってたのに急にアカウントを消したことも、忘れようとも忘れられない。

多分、もうAちゃんには会えないだろう。Aちゃん以外の仲良かったみんなにも。そもそもみんなが覚えてくれているとは限らないし、好かれていた保証もない。
記憶は美化されるものだけど、それと同時に悪い記憶ばかり覚えているものでもある。アカウントを消すとき、楽しかったことよりも辛かったことを思い出してしまって、みんなには伝えられなかったことを代わりにここで伝えたかった。罪滅ぼしのようなものだ。

ここで書いたとしても私はまだ、あの日々を忘れられないだろう。
アカウントを消せば繋がりなんてひとつも無くなってしまったけど、みんなが私のことをどう思っていたかはわからないけど、あの日々が大切だったことは紛れもない事実だ。
もし一言だけあの頃大好きだった友だちに何か伝えられるなら、その時は当時私が言えなかったごめんなさいと、精一杯のありがとうを伝えたい。


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