これくらいで歌う第二十六章〜ソーシャルネットワークサービス〜

SNSはここ7、8年で(2012年時点で)ものすごく人々に浸透したサービスだと思う。僕が大学に入学した当時mixiが大流行していて、mixiのコンテンツの一つのコミュニティを使った講義があるほどほとんどの学生が利用していた。昼間大学で友人としゃべり夜はmixiでしゃべり、寝ているとき以外ほとんどつながっていて、一人でいるときに寂しさを感じることもなく当時はすごく楽しかった。しかしやがて、友達とバイバイした後にすぐネットでつながる必要に疑問を感じたり、ログイン時間が表示され、連絡をしなかった理由に寝てたと嘘をついてもmixiのログイン時間で寝ていなかったことがばれたり、閲覧履歴により、なぜ私の記事をみないのかと尋ねられたり、見てほしい相手に見てもらえなかったりとSNS特有の「疲れ」で人間関係がこじれたりすることもよくあった。しかし、それを含めてもこのSNSが人に与えた影響はいいものだと思った。

誰かに向けて自分の言葉を発する。自分の撮った写真を載せる。僕は家で趣味で作っていた音楽をアップする。誰もが表現者になりやすい環境が整えられている。自らが表現者になることで他の作品に対する関心も高まる。これが僕にとって一番嬉しかった。これまでなんとなく歌を聴いてくれていた人が自らも作曲に挑戦しだして改めて僕の楽曲を褒めてくれたり。僕も人がアップしている写真を改めて見返すとすごい良いアングルだなぁとそれまで持っていなかった観点で見ることができるようになった。

 SNSが爆発的に人々に浸透していき多種多様のサービスが生まれたが飽きられるのも早く、皆が利用するものは目まぐるしく変わっていった。僕がここで話さなくともSNSに関して論じている人はたくさんいるが、僕はこの先どんなサービスが生まれてくるかワクワクしている。映画「サマーウォーズ」に出てくる仮想世界「OZ」に心がときめいていたがよくよく考えると普段利用しているfacebookだって負けていないくらいのサービスかもしれない。流行り廃りの速度は尋常じゃないが、この時代に生まれてきて良かったと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?