人間は飛行機がなぜ空を飛べるのかを知らない

本当のことを知らないことって多いですよね。優秀な人が一所懸命考えて調べてもわからないこともあります。

そのわからないことを、わかったふりをして、あるいはわかったことにして、いろいろなことをやります。

例えば塩分を摂りすぎると高血圧になって寿命を縮める。これなんか典型ですね。
塩は血圧だけに関係するミネラルではない。さらに高血圧だからといって寿命を縮めるわけでもない。血管が詰まるなどして、体の末端まで血液を届けるための調整機能が働いた結果として血圧が上がることもある。測る時間や環境によっても血圧は変化するから、健康診断のときに測った血圧で診断すると間違うこともある。塩分を摂りすぎだとされている日本人の方が、塩分摂取量の少ないアメリカ人より長寿です。

降圧剤を売るためとか、様々な意図があって「塩分摂りすぎは悪い」という宣伝が行われていますが、よく考えたいものです。

肥満は病気の元。
これもよく言われます。
太り過ぎは悪いからと、運動をしたりします。そうすると関節を痛めて医者の世話になったり。健康のためだとマラソンやジョギングをやって故障する。そういう人がたくさんいます。

肥満というのは食べ過ぎの結果であることがほとんどですよね。
でもね、食べすぎると肥満になるという場合、食べ過ぎが原因で肥満が結果というように見えますよ。ところが「なぜ食べ過ぎると肥満になって寿命を縮めるか」ということの答えになっていないです。「なぜ」の部分が説明されていない。

以前、命というものは一つしかないということを書きました。全体で一つの命です。人間の命と言っているものは全体の一部として、命を経験しているだけだということを書いたわけです。
そういう直観を元に考えてみると、命の中身は動的平衡を保ってバランスを取っていると考えることができます。
これを肥満に当てはめて考えてみますね。

たくさん食べるというのは、他の命をたくさん殺すということです。そうすると命の中身のバランスが崩れますよね。欠損部分が増えるから。だから、他の命をたくさん奪う人は短命にする。そういう命の働きが機能している。

昔から腹八分目がいいと言われていますよね。
でも生物が肉体の状態を最高の状態に維持しようと思ったら、八分目じゃなくて100%の栄養があった方がいいと思いませんか?満たされる方が良いと思いませんか?
それなのに八分目がいいという。これをどう説明します?

他の命をたくさん奪う者は短命になる。これなら説明ができますね。これなら「なぜ」肥満になると病気になりやすく短命かの説明ができます。

もしかすると昔の人の方が命というものの本質をわかっていたのかもしれません。
もしかすると医療とか栄養学とかにはまったく関係のない仕組みで寿命が決まるのかもしれません。

これね労働にも言えると思うんですよ。
「はたらく」は「傍」を「楽」にすることだという人がいます。上に書いたような命の仕組みの観点から見るとですね、他人に喜んでもらえる行為を行った人は長く生かされると考えられる。だから喜んで労働する。

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