なにをするか、のまえに、なぜするか

画像と本文は関係ありません。某地域に行くと必ず撮ってしまうショーウィンドウ。

茅ヶ崎サザン通り商店街理事長さんからの学び

今日のタイトルは、私が各地でお話しするときに、いや、毎日一度は公私を問わず使っているフレーズです。
今から10年くらい前、茅ケ崎市で3年ほどまちづくりのお仕事に関わっていた際にお世話になったサザン通り商店街の小林理事長より教わった言葉。
理事長は、会議の中でも雑談の中でも、
「大切なことはなにをするか、のまえに、なぜするかなんだよ」
とよくおっしゃられていました。
小手先の戦術から入るのではなく、道筋という戦略と目的が明確でなければそれは意味も功もなさない。まさに端的かつ分かりやすいフレーズです。

世の中、「なにをするか」の議論であふれている

まちづくりの現場では、まさに「なぜするか」よりも「なにをするか」の議論に満ち溢れています。
それゆえに、瞬間風速的な取り組みで、労力はかかるけどそこからの展開が無くて疲弊してしまう、というような状況がそこかしこで発生しています。
また、私も半分行政に関わっている立場ですが、これまでも関わってきた各地の行政の特徴は
説明するときに「何をするか」ということだけ話す傾向が強いというところ。
それゆえ、実は地域や市民のことをよく考えている意図があっても、伝わらない、共感を得られない、責められてしまう。ということが往々にして起こってしまいます。

明確な理由と目的の共有が力になる

「なにをするか」だけの議論と、「なぜするか」から始める議論には大きな違いがあります。

それは、
・困難も乗り越えるほどの動機付け
・周囲の人を巻き込んでいく共感力
というところです。

これらに共通するのは、
外発的にやらされるものではなく、内発的に自分から関わりたい!と思う動きであるということ。
 
こういった主体的な人材をプレイヤーと呼びますが、まちづくりの現場では、プレイヤー不足はどの地域も普遍的な課題となっています。
それもそのはず、ほとんどは上記のような動機や共感を抱いていない、目的も関わる理由もないので抱くことができないからなのです。

大いに思いと妄想を語り、巻き込むために

まちづくりに関わる人。プレイヤーを増やしていきたい場合。
自身が思い描く近未来妄想(ビジョン)をあちこちで語ることが大切だと思います。

特に、物事は些細なことばかりを見て話すことでは持続することができず、「大義の視点をもってあたる」ことがぶれない道筋を描くベース。
そしてよりよい妄想をしていき、共有・動機づけをできる「なぜやるか」のストーリーは、個性的で質が高く、センス良く、優しい目線などからのインプットの量が欠かせないと思います。

それが描けない、語れないなら観察、知見・体験インプット、コミュニケーション不足なので、意識してインプットやつながりの機会をつくる、身を置く、そこからその時点で描けるイメージを語ってみる積み重ねが有効なのだと思います。

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