0|はじまり 〜お茶のチカラ〜
はじめまして。
茶番を営んでおります。
・・・!? 茶番・・・?
・・・はい…。(笑)
茶番とは、お茶の番頭で、お茶当番のこと。
具体的には、出張茶屋として、お抹茶を点てに出向いたり。
一服の、お抹茶を媒体に、この世界の成り立ちや、点前、所作、作法、その心に触れるお話をしたり。
手解きを含め、体験をともにし、この世界の入口や、その全体の手がかりを、わたしあうようなことをしております。
このみちに足を踏み入れてから、長い年月が経ちました。
はじめは来る日もあくる日も、ただ、いわれたとおりにお茶を点てつづけ、ある日、ふと顔をあげると、お茶がわたしに、たくさんのことを語りかけてくれていることに気づきました。
例えば。
ひとつながりの点前の流れをかたと呼びます。
どこか縛られていて、自由のない響きに聞こえるかもしれません。
けれど、かたとは、一面において、自ずから然るみち、なのだと気づきました。
みちの中心。
その、ここしかないというみちを歩むとき。
手が、身体が、息づかい、意識が、点の連なりである、ある開路を通るとき。
その点上に、どこまでも広大で果てしない、静謐で、けれども躍動する自在、つまり、自由が存在します。
おわりに、すこしだけ宣伝を。
わたしの点てるお茶は、美味しいです。
なぜなら、それは、わたしと、それをうけとってくださるあなたの直心で、できているから。
茶道の言葉では、主客一体ともいいます。
ただの一服。グリーン色のそのお抹茶には、私たち、が同時に、顕しだされています。
わたしは、一服のそのお抹茶の、無限のチカラを信じています。
お会いすることを、心より楽しみにしています。
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