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80| 福井・金沢 Sora Umi Kaze
琵琶湖、石山寺を訪れたあたり‥もしくはそれ以前より。
5年前の5月に滞在した、ハワイ島の記憶、およびそれよりずっと太古の、もしくはどこか、原初の記憶のようなものが、ふとしたときに、より濃く、巡るようになりました。
5年前も、ちょうど、キラウェア火山の噴火の最中に、マダムペレにご挨拶をしたなぁ…など、ハワイ島での体験と共に、懐かしさが甦ります。それから5年をかけて、その全面的な回復・開通へと、水面下で準備がなされてきたのでしょうか。
ずっと底を流れ続けているような、不思議な存在感。
とても柔らかく高い波動、平和で穏やかな、でも、鼓動し、躍動するエネルギーが、すっと真空の内側に、深い穏やかさや、包み込まれるような安息感、静寂などとして、淡く、淡々と、流れているように感じます。
広く、懐かしく。すべてのものの広がりの中に、溶け入り、洗われもし、また活力も得て、甦ってゆくような。やわらかく、どこまでもどこまでも、懐かしく。
中心へと、その軌道を戻しながら、そよぐ心地のよい風を生み、起こしていくような…。
〜旅のはじまり〜
1日目は、岡崎から名古屋を経由し、琵琶湖脇を北上して、福井市立郷土歴史博物館内、養浩館庭園『うつしよの庭 土屋公夫展』へ。
その後、金沢へと移動し、加賀前田家奥方御殿の成巽閣、そして、金沢21世紀美術館に。
翌2日目は、朝から富山へ移動し、飛騨へと降り、名古屋・岡崎へと周回帰する、計2日間の旅の記録。
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わたしにとってこの旅の不思議さは、私たちの辿る旅の軌跡が、たとえば胴(体)になぞらえた大地を、薄い輪切りの環を描くように(笑)、ぐるっとなぞっているかのよう…だったり、もしくは、一筆書きに、ポイントポイントを繋いでいるようにも思えてきたり…。
とはいえ、はじめから確信めいたものがあるわけでもなく、その場に立ち、大地に足を踏みしめながら、ひとつ、ひとつと、旅路を進めていったのでした。
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