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36| 宇治① 鳳凰と翡翠

旅は〈 滋賀① 花雲水 〉〈滋賀② やまとみずと〉よりつづきます。

 朝、目覚めると、驚くほど分厚い雲が、湖を覆っていました。「うわわ、これぞ、曇天どんてんだ…!」
空は近く、これほどのくもり空をみたのは、今世初めてではないか?と思うほどの、迫力がありました。

 はじめから、ただ「宇治へ」ということのみがあり、2日めは、大津から宇治へと移動しました。
後にきづいたことですが、琵琶湖より流れ出る瀬田川は、川下へ流れる途中に宇治川へとその名を変え、繋がっていたのですね。

厚く、迫力ある雲のかかる琵琶湖
宇治橋西詰を起点に左まわりに歩きました。
素敵なSTARBUCKS 京都宇治平等院表参道店
朝のコーヒーを美味しく頂きました
宇治平等院鳳凰堂

 曇天下の平等院鳳凰堂は、それ曇天ゆえか、とても美しく感じました。
(まさに、ほぉ…Hoおぉ!Oh!と・・・オモイマシタ!!!)
阿字池が、より深く濃い翡翠ひすい・玉(ぎょく)うつし出していた所以もおそらくそうであったかと思います。

 翡翠ひすいうつる、上下、左右、雌雄に展開されるまえのひとつところでは、飛翔する鳳凰と、いまこの瞬間に着地する鳳凰とが、あわさり翼が幾重にもひろがるが如くごとく
 

鳳翔館。華やいで、見応えがありました。
市営茶室 対鳳庵たいほうあん

 平等院鳳凰堂を後にし、宇治川沿いへと暫く歩くと、ちょうど山紫水明の位置に、市営のお茶室、対鳳庵たいほうあんがあります。

各流派の先生方が輪番にて懸釜かけがまを担当され、訪れる方々にお抹茶とお菓子を、振る舞われているそうです。

京都から、私たちの居住地である愛知の岡崎に出稽古においでくださり、私もそのご教授をうけている業躰ぎょうてい先生のこともご存知であられて、繋がりの中でしばし話が弾みました。 

 それについても、どこにいてもお茶との出会いあり、あたたかな一服をかいす交流の不思議さと、そのありがたさに感じ入ります。
きけば、インバウンド最盛の折には、日に百人も、海外からお越しの方を中心に、お客様をお迎えになることもよくあったのだとか…! そのことをお伺いし、私はとてもとても、嬉しくなりました。

 いずれまた、その光景をかえ、最盛を迎えることを静かに確信し、対鳳庵をあとにしました。

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