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49| 風のみちひき

〈いり口〉

おはようございます!
長く、お返事ができない状態で、ほんとうに申し訳ありませんでした。
秋がすこしずつ流入して、過ごしやすくなりましたね。
実は先月流産の診断となり、今月の9日に手術をし、十分な休養期間を経て、先日からお仕事など再始動したところです。いまは、気候もだいぶ過ごしやすくなったので、すこしずつ活動しながら、穏やかな日々を愛しんでいます。

流産したことがすこしきっかけとなって、10月に、名古屋の東山(東山動植物園から徒歩5分!笑)に引越すことになりました。ここ数ヶ月、遠く離れた岡崎まで、いつも足を運んでくださりありがとうございました。なにかお礼がしたいなぁと思い、9月に甲山閣を予約することも考えたのですが、もしよければ、岡崎の自宅に来ていただき、ちいさな喫茶スペースで、一服しつつ、おしゃべりなどするのはいかがでしょうか?^ - ^

葉月のてがみ
 

松無古今色、竹有上下節、梅自発清香

〜松に古今の色無く、竹に上下の節有り、梅自ずから発いて清香あり〜

 自宅で稽古するのに、「フローリングでは膝小僧が痛い・・・。」と、クローゼットに仕舞われていたラグを拝借して、稽古しているうちに生まれていたサンドウ庵(可動式!笑)。
実際には、フローリングにラグ一枚では膝下に受けるやわらかさや弾力性が足らず…。こんなことが、畳の機能性や、畳にすわることそのものの素晴らしさにあらためて気づかされる機会にもなりました。(笑)

 無いは無いなりに。お茶の会、と呼ぶなら、鼻で笑われてしまいそうな、小集会。
茶室空間として適う機能を持たず、条件も揃わない場で、ちいさな会は開かれました。

 以前より、岡崎⇄名古屋の長距離通勤による、身体への影響・負担を気にかけてくれていた賢さんの後押しで、急遽、半年暮らした岡崎の街を離れることになりました。

 乙川の流れる、とても穏やかでやさしい街を、あちこち巡ったり、様々と出逢い、満喫しました。
半年過ごしたこの場所での、暮らしのおわりをしった際、街や、場所や、お家や、つながりある様々への感謝を伝えたい。捧げたいと思い、無謀にも(!?)サンドウ庵にて・・・。

 そのご案内文が上述のメール文(葉月のてがみ)です。
お茶の体験ははじめてのお客様も来てくださったのですが、緊張していらっしゃった中、全面に差し込むあかるい光や鳴りやまない笑い声が、境を溶かす、サポートをしてくれたようです。

 集会後、帰宅された方から、「二人で、甲山閣に寄ってから帰りましたよ。」と、撮影された甲山閣の写真と、メッセージを受けとりました。
残暑でうだるような暑さの中、最寄りの駅まで歩くにも随分距離があるのに、わざわざ廻り道して!??・・・と、ふたりで驚いたのですが、“いままでの感謝と、お別れの挨拶を。”、一服のお抹茶を介して皆で共有していたことに、感謝。

 言葉には表現し得そうにない、何かが流れたように思います。

***

2023、春分

 昨年晩夏、お客さまのおひとりが、自宅の小さな喫茶スペース、サンドウ庵に持ち運んでくださったお軸が、昨日の春分のお茶の会で、ふたたびかかりました。

 いろいろ揃わないのはさして変わらず。
それでも、いくつもを超え、これからも、きっと何度も。
その傍らに、もしお茶や友と共にあるなら、それはしあわせ。無くとも、きっと無いなりに。

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