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孤独の終わり
花本恵介
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◇無料曲です。
#日曜作曲 今週も参加。今日は早めにUPします。以前作ったものを商用にも利用できるようリメイクしました。
【ストーリー】
老人が一人、誰も寄り付かないような不毛な山に暮らしていた。
孤独と向き合ってきた老人は「絆とは虚しいものだ」
と、自分に言い聞かせていた。
そして、
くせのある木の実、
甘い沢の水、
心を潤す蜂蜜を、
見上げる先にある真っ青な空を、
心揺さぶる風を、
身が冷えた時に僅かに温まる暖炉を
自分の拠り所としていた。
ある日、老人のもとへ一匹の小さな黒猫が迷い込んだ。
老人は嬉しくなり、毎日、毎日、黒猫に話しかけた。
黒猫はそれに答えることはなったが、ずっと老人のそばを離れなかった。
日々は過ぎ去り、老人はベッドから動けなくなった。
来るべき時が来たのだ。
最後の力を振り絞り、黒猫に話しかけた。
「お前を膝の上に抱いていた日々を、
私は孤独ではなかった。だから私の人生は、
孤独ではなかったんだ」
そして老人は、覚め得ぬ眠りへとついた。
その時、黒猫は声を上げた。老人を初めて呼んだのだ。
そして、いつまでも、いつもでも、老人のことを呼び続けた。鳴き続けた。
まるで、悼むかのように。
#日曜作曲 今週も参加。今日は早めにUPします。以前作ったものを商用にも利用できるようリメイクしました。
【ストーリー】
老人が一人、誰も寄り付かないような不毛な山に暮らしていた。
孤独と向き合ってきた老人は「絆とは虚しいものだ」
と、自分に言い聞かせていた。
そして、
くせのある木の実、
甘い沢の水、
心を潤す蜂蜜を、
見上げる先にある真っ青な空を、
心揺さぶる風を、
身が冷えた時に僅かに温まる暖炉を
自分の拠り所としていた。
ある日、老人のもとへ一匹の小さな黒猫が迷い込んだ。
老人は嬉しくなり、毎日、毎日、黒猫に話しかけた。
黒猫はそれに答えることはなったが、ずっと老人のそばを離れなかった。
日々は過ぎ去り、老人はベッドから動けなくなった。
来るべき時が来たのだ。
最後の力を振り絞り、黒猫に話しかけた。
「お前を膝の上に抱いていた日々を、
私は孤独ではなかった。だから私の人生は、
孤独ではなかったんだ」
そして老人は、覚め得ぬ眠りへとついた。
その時、黒猫は声を上げた。老人を初めて呼んだのだ。
そして、いつまでも、いつもでも、老人のことを呼び続けた。鳴き続けた。
まるで、悼むかのように。
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