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明治 近代文学 名著復刻版

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1868〜1912(明治元年〜明治45年)
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#日本文学

NAKIWARAI

土岐哀果 25歳。歌人、学者。 ローマ字ひろめ会刊 本のサイズは小さく32ページしかないのでとても薄いです。ただ、ハードカバーなので小冊子という感じではありません。 ◎歌集の特徴 ・ローマ字(ヘボン式) ・一首を三行に分ける ・・・ 著作者 土岐善麿(土岐哀果の本名) 発行所 ローマ字ひろめ会 石川啄木に影響を与えた「三行書」。また、お互い友情を深めそれぞれの名をとった「樹木と果実」という雑誌を企画していたこともあったそうです。

田舎教師

田山花袋 38歳。 明治40年前後からおきた自然主義文学の代表作家。ほかに島崎藤村がいる。 21歳から作家人生40年。 箱の中に本を入れるタイプのカバー ソフトカバーの本なのでしっかり厚紙ボックスで保護 ・・・ 義兄の太田玉茗 *花袋の妻の兄 ・・・ 口絵は洋画家の岡田 三郎助 ・・・ 著作者 田山花袋 発行所 佐久良書房 ・・・ 没落士族出身、早く父をなくし丁稚奉公をしたことも。少年期は漢詩、漢文、和歌などを学び自ら道を切り開いていった人。日露戦争では記者

うた日記

森鴎外 45歳。 日露戦争に従軍しているときの詩歌集。 挿絵がたくさんあって詩歌のイメージがしやすいです。 ◎挿絵◎ 葦原緑子 久保田米斎 寺崎広業 樹木を想像させる「茶色と年輪」 ストライプがまるで森林のように見える 主なカラーはグリーン🌿 「即興詩人」と似ています 歌でなく「うた」 本のサイズは小ぶりなんだけど、紙質が厚めなのでちょっと重いかなぁ 横から見て色付きページが挿絵 著者 森 林太郎(鴎外) 発行所 春陽堂 ◎春陽堂書店◎

鶉籠(坊っちゃん、二百十日、草枕)

夏目漱石 40歳。 「鶉籠」  ・坊っちゃん 1906  ・二百十日 1906  ・草枕 1907 どっしりと重さのあるゴージャスな本。しかもけっこう大きい。花柄が上品で優雅な感じです。 ・・・ カバーをはずしてみたらとっても爽やかな若草色です。しかも両面に花柄模様の空押し加工(紙に圧力をかける方法)。 このままインテリアとして飾っておきたい 春陽堂さん。文字がアートのようになってきた ・・・ ワインレッドの文字と「坊っちゃん」丸に囲まれてハンコみたい 夏目