納棺

体の真ん中、胃に向かって収縮していく身体

目玉だけ、もとの場所に残って見下ろしている

鉢植えの彼岸花は趣味が悪い

造花をキャッチボールする舞台

「なかったことにしたい」と口に出せば

もうなかったことにはならないから

それすら言葉にしないまま前に進む

雨が洗い流したわけじゃなく

脳みその都合でDELETE、忘却曲線の閾値またぎ

明日しかしらない

いつかの春、煙立つ

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