娘の言葉に。

昨年の話だが、
娘がふと、こんなことを言い出した。

「大学には行かないからね。」と。

急にこんなことを言われたので、

「何で?」

と聞いてみた。
すると、案の定、

「勉強が嫌いだからー。」と。

採用の仕事をしているとあらためて思う。
学歴って、装備品だなと。

正直、良い大学の名前が履歴書に書かれてると
まだ会ったこともない人でも
何故か好印象だったりする。

まぁ、見合わなければもちろん
マイナスポイントになってしまうが。

書類選考を行っている企業なんかだと、
大学によっては、もしくは、高卒では
試験すら受けさせてもらえないなんてことも
あるかもしれない。

ようするに、
どんなに才能があっても、天職であったとしても
なりたい仕事に近づくことすらできないかもしれない。

なので、

「大学に行かないと、なりたいお仕事ができなくなっちゃうかもよ?」

と娘に言ってみた。
すると、予想外な返しがきた。

「ママは大学行ったの?」と。

‥まさか、それを聞かれるとは。
そもそも私も娘が言った、
"行きたくない理由"で就職を選んだ。
しかも、高卒ではあるが
わりと名のある企業に就職できた。

学歴を隠しても仕方ないので

「ママは大学行ってないよ。」と、答えた。

するとさらに予想外なことを言ってきた。

「ママはお仕事、楽しい?」と。

私の小さい頃の夢といえば、学校の先生。
小学校高学年の時の担任に憧れてという単純な理由。
夢は叶わなかったが(スタート地点にも立たなかったが)
今の仕事で、新入社員の教育担当でもあるため
学校の先生モドキのようなこともしている。
ようするに、どんな場所でも
"やりたい!"
"やらせてください!"
が、認めてもらえれば、やれないこともない。
好きなことが出来るか、出来ないかは
発信力や、行動力、積極性とまさに本人次第であって
若いうちから
"私はこんなことが出来ます"
"こんなことをするのはどうですか?"
といったことが言えないと
次から次へと入社する新入社員に
どんどん埋もれていってしまう。
私は、自分が働く上で何よりも
仕事を楽しむことが最優先。
"自分が楽しくなければ、周りが楽しいわけがない"
という想いを持って日々仕事に取り組んでいる。
なのでもちろん、

「楽しいよ?」と答えた。

まぁ、楽しくない時も
もちろんあるが、
親として娘には、この答えが無難(笑)

するとさらにまさかの返し。

「ママだって大学行ってないけど、楽しいお仕事してるじゃん?楽しいお仕事ができるなら、それでいいじゃん。」と、言うのだ。

これには正直、色々考えさせられた。

何のために働くのか?
そもそも働くって?
誰のために働くのか?
大学って何のために行くのか…

就活をしている何人もの学生さんと話していると
言葉では言い表せない
何かモヤモヤする気持ちが私の中にあった。

娘の言葉でその何かがスーっと抜けた気がした。

たった8歳の言葉に
こんなにも、深いことを考えさせられるとは。

恐るべし、娘よ。

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