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奇跡

この記事は、Kumano dorm. Advent Calendar 2021の7日目の記事です。
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「この世界は奇跡で成り立っている」

私はそう思う。生まれてきたのも、京大に入学したのも、寮に来たのも全部奇跡がなければ起きなかったことだと思っている。きれいごとを言っているみたいになってしまうけれど、私は奇跡という言葉が好きだ。はかなくて幸せな響きがするこの言葉が。

日常のどうでも良いことも奇跡の積み重ねでできていると思う。例えば、今日の寮食であなたがお茶碗によそうそのお米は、もしかしたら収穫される前に風に吹かれて道ばたに落っこちたかも知れないし、どこかのスーパーでどこかのお宅の奥さんに買われていたかも知れないし、あなたより先に寮食を食べに来た人のお茶碗に入る可能性だって十分にあったはずだ。だけど、どういう巡り合わせかあなたのお茶碗によそわれ、あなたが明日授業に行ったり行かなかったりするエネルギーとなる。あまり良い例えではなかったかも知れないがそういう風に奇跡でこの世の中できてるよねっていうことを言いたい。

人生の中の一つ一つの出来事は全て、無限にある組み合わせの中からたまたま選び抜かれた奇跡だと、そう考えると人生が少し楽しくなる。少なくとも私はそう思うし、誰かに共感してもらえたら嬉しい。しかもその奇跡が510,100,000 km²の広大な地球の至るところで繰り広げられている。純粋にすごいことだなと思う。あなたが今持っている物は他の人の手元には行かず奇跡的にあなたの元にあり、あなたの景色に写っている物はみんな奇跡的にそこにある。

そして何より一番奇跡を感じるのは人との出会いだ。人は意志を持って行動するけれど、知らない人の意志は読めない。だから、この先どんな人と出会うのか、予測は不可能だ。そんな行き当たりばったりの出会いだが、人との出会いは時に自分の大きな財産になる。私が京大を目指したのは、高校のある生物の先生のある一言がきっかけだった。その先生がいなければ、あの日その先生と話していなければ、私はここにいなかったと思うし、いま日常的に接している人の誰とも知り合わなかった可能性が高い。寮に入ってどんな人と出会うのか全くわからず最初はとても怖かったけれど、今わたしは寮に来て良かったと思っているし、寮での出会いに感謝している。だからこの奇跡にも感謝。

「この世界は奇跡で成り立っている」そう思うと世界が少し美しく見える気がしませんか?素晴らしい奇跡もあれば、避けたい奇跡もある。でもどんな奇跡でも一つ一つに目を向けて、あ奇跡だなって思って生きていたら、幸せが少し増えるんじゃないかなと。

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