見出し画像

天草巡礼*根引の小部屋跡

先日の連休は、はじめて天草巡礼に連れて行っていただきました。

写真はその中のひとつ、「根引(ねびき)の子部屋」という、明治から大正にかけて身寄りのない子どもたちのために、フェリエ神父様が山を開墾して作った孤児院があった場所です。

山を登りながら十字架の道行をお祈りできるようになっていて、これは長崎教区の故・川添猛神父様が晩年に天草で司牧されていたとき、地元の信者さんたちと一緒に整えたものだそうです。

いちばん上には、野外ミサもできるように祭壇も設えてあり、嘆きの聖母と題された御像には思わず胸を衝かれました…

井戸を掘り当てて水だけは確保できたものの、この山奥での暮らしは、きっと今の私たちには想像もつかないような貧しさだったでしょう。

でも、確かに神様はここで暮らす子どもたちの苦しみをともに背負い、フェリエ神父様を通して、溢れるほどの恵みと愛を注いでくださっていたのだと思います。

四旬節を迎えるにあたり、とてもよい準備になりました。

かつては長崎の神学校や修道院で受け継がれてきた、手編みのロザリオ「長崎編み」。伝統を受け継いでいけるよう、ひと目ひと目、祈りを込めて編み続けたいと思います。