わたしは私

あの子はブスとかあの子は可愛いとかみんながみんなを口々に評価してる。

私はあの子よりも可愛くないけどあの子よりは可愛い。
そうやって自分を安心させてる。

あの子はあの子はとみんなの飛び交う会話からわたしについて出ることは絶対にない。
だってなにか特別印象に残るような特徴のない顔だから。
特別可愛いわけでも特別可愛くないわけでもないから。そもそも特別がつかなくても可愛いわけでも可愛くないわけでもないのかもしれない。可愛いかどうかという価値すらもないのかもしれない。

だから私は毎日鏡の中にいるわたしに今日も可愛いねって言う。
現実の私は誰かに可愛いかどうかみてもらえないけどちゃんと私は知ってる。
いつか誰かに可愛いって言って欲しい。誰かちゃんと私が可愛いんだって気づきなよ。
こんなにかわいい私を誰も捕らえられないなんてかわいそうに、

あーあもったいない。

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