TabisukeTabozo T2trail Test Report-3

水や食糧・着替えなどの携行が必要で5時間以上の行動を想定した荷物をノースフェイスのTRrocket(以下TR)とT2Trail15ℓ(以下T2)に詰めて比較を行ってみた。

パッキングの内容

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防寒具(マイクロパフ、ダウンパンツ、グローブ)、着替え、タオル、エマーっジェンシーキット、レイン上下、モバイルバッテリー、ヘッドライト、行動食、カップヌードル、水1ℓ、お湯600ml

サイドからの比較

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腰の位置は、ほぼ変わらない。
フロントとサイドのフィット方法は全く違うが、装着時も走行時もその違いは感じられない。
背中への密着度は、写真からも分かるようにT2が高い。TRにもコード式のスタビライザーが付いているのだが、長く走ってるとやや後ろに持って行かれる感じがした。T2は、長時間の使用においても密着感が変わらなかった、これは、T2が上下のスタビライザーで密着させる機能を持っているからだと思う。

バックからの比較

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バックから見ても腰の位置は変わらない。
トップの位置は、T2が高い。
TR・T2ともにザック本体の容量は15ℓ。見た目はTR2が細く見える。
しかし、TRはマイクロパフが本体には収納できず外側のポケットに入れたが、T2は全てを本体に収納できた。
ただし、荷物は、開口部が大きく広がる分TRの方が取り出しやすい。
スットクは行動中に抜き差しができるT2が圧倒的に便利。

フロントの比較

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フロントは色々と大きく違う。
TRは、ドリンクと行動食を入れるポケットが離れている。
そのため、飲み口が顔に近い位置となり走りながらの給水がしづらい。
また、水の量が減ると露出した部分が揺れてしまうのでストッパーで止めておく必要がある。行動食のポケットは独立している分、取り出しやすい。
ベルトストラップは3本。下2本でしっかり締めて、上部は補助的な役割。そのおかげで、胸に圧迫感を感じる事はない。
一方T2は、ドリンクと行動食のポケットが重なってる。
そんためドリンクの飲み口部分が首近くとなり、走りながらの給水がとてもしやすい。行動食は、取り出す際にストッパー部分を緩める必要がありちょっと面倒。
ベルトスラップは2本で、しっかり締める構造。長時間使ってると、ちょとだけ胸に圧迫感を感じることもある。

ポケットの比較

TRとT2の最も大きな違いは、ポケット類の数。
TRが圧倒的に多い。無いと困る事はないのだが、あると便利。
フロントポケットの内側にあるスマホ用ポケット。冬場はバッテリーの減りが速くなるので、体温で温められる分持ちが良くなる気がする。
本体内部の小物入れ、ここには財布や車のキーを入れるのに便利。
サイドポケットには、脱いだウィンドブレーカ等を走りながら出し入れできる。
コンセプトが、違うとは思うのだがT2にも欲しいと思う。
あとポケットではないのだが、ハイドレーション入れにストッパー用のフックは必要。

総合比較

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T2で22Km(7時間21分)、TRで29Km(8時間21分)同じ丹沢山域で使用してみた。T2は、しっかりと背中に密着し腰高の加重のおかげで、アップダウンの激しいトレイルにも走ったり・歩いたりの切り替えにも全く問題なく使用できた。さらにシンプルながらかなりの荷物を入れる事が可能である程度の長時間行動にも十分耐えられることもわかった。
「どちらを例えば初めて行く山域で使用するか?」
と問われると現状ではTRを選択すると思う。
それは、品版か開発版かという要素よりも、「ポケットの数の違い」が一番のポイント。
長い時間行動していると出来るだけザックを下ろさないで、ちょっとした荷物の出し入れが可能かというところがとても重要になってくる。TRの全てのポケットが必要とは思わないけれど、T2にいくつか反映させるだけで相当に使い勝手が向上すると感じる。

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