博士の愛した数式

小川洋子

内容:記憶が1時間20分しか持たない数学博士と家政婦と野球が好きなその息子の話

学んだこと。
・数字がもたらす美しさ
今まで自分が抱いてきた数字への諦めや見限りというものはある問題者が作った問題を解くこと。

その人はもう解答を知った上で自分がその道を辿ることに変わり無いと考えていたからである。

これは、全てのことに言えることで、元々多くの人が気づいている当たり前のことだからと発見を蔑ろにしたり価値のないものと考えるのではなく、そこまで導けた自分の思考の過程、その発見の重要性、どう使われているかどのように社会で機能しているかを考えることから、どれだけ得られるものがあるのだろうか。


・小さいことでも自分の中での発見ならば、きちんとした素晴らしい発見であること。
これは上にも書いたように、私自身昔に比べ自分が発見したこと学んだことに対して、それが何、就活に役立たない。と見限ってしまっていた。しかし物語の中で博士はルートに対しても家政婦に対しても決して小さな発見でも蔑むことなくたくさん褒めた。これは彼が優しいお人好しであるということもあるが、どんな発見であれ自分自身が悩み、行き着いた結果であるから賞賛されるべきであろうと思うものであった。
私はこれを生徒への学びにも活かしていきたい。物事の結果ではなくそれまでの過程を大切にしていける人こそ、その人や物の本質を理解できる人ではないかと思う。

・言葉の表現がもたらす日々中のちょっとしたことへの豊かさ
これは、しばらく小説を読んでなかった私だったからこそ今日発見できてとても嬉しかった物である。自分が何かを言語で表現するのがとても苦手だからこそ、得られた物だと思う。
自分が生きているだけではわからないような行動に言葉というものはたくさんの彩を加えることができる物だと感じた。たくさん小説を読み、日々の出来事をより楽しめるような人になりたい、感性を深められるようになりたいと思った。


・日常生活においての少しの疑問を追求することがどれだけの学びになるかということ。
普段からも感じていたが、ここが私が一番得意とする行動力が活かされ、よりよい学びへと繋げられる部分であると思った。たった少しの疑問でさえ蔑ろにするのではなく、深く追求する。それが例え難しい物だとしても全体の体系を知るまではなんだかちゃんとできない。このもどかしさは今後もとても活かされる物ではないかと感じた。
就活だけでなく、学びは今後も大切にしていきたいし、就活のためだからこそ今は他人から見られての自分の力だったり学びを行なっているが、本当に自分の本質の中で必要としているものとして学べるようになりたいと思った。



・ある時から過去を持たない博士の時間感というものは過去の大切さと共に今を生きることの大切さがわかった。
過去も大切であり、博士の苦労などを本から見ることによってその大切さもよくわかった。しかし、それと同時に過去にとらわれずにも今を楽しく生きていく。その彼の姿を見てあまりにもとらわれすぎている自分になんとなく気づきを与えてくれた気がした。過去は過去で変えられないが今から何を行動していくかは変えられる。人生を楽しく豊かにしたいという気持ちが自分の中であるのなら何事にも挑戦し、その次につなげられるものなら反省もありだけど程々にして楽しいものにしていこう。そう感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?