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1/12 RP人狼〖天球の叛逆者 -episode0-〗 蟹座フランク視点の話

 これは始まりの物語かもしれない。
 これは終わりの物語かもしれない。

 ──知らなかった。こんなにも知らないことが苦しかったなんて。
 知らなかった。変わらない空が、こんなにも悲しみを覚えるなんて。

 違う。こんなことじゃなくて。
 忘れたくない。
 忘れたくないのに。
 僕は、守られていた。
 だからこそ、こんな時、忘れたくないものを知らない。
 僕は、守りたいものを、……守れない。


 こんにちは。日月葉桜です。
 天球の叛逆者。通称星座部屋、episode0、とうとう内容を見ることが出来て、自分は感無量、というべきでしょうか。
 そんなepisode0、誰で行くかを決めて、結局フランクな辺り、自分らしいと言えばそうかもしれなくて。
 ……嗚呼、これが蟹座フランクの運命かぁ……ってなりました。

 ──彼は、メッセンジャーになるんだろうな。
 自分は守れなかったものを、守ってと託す、そんなメッセンジャーに。

 さて、彼について話していこうと思います。

企画者のポスト

蟹座フランクについて

 さて、まずは素直に設定を。
 ──そう言えば、実際に使ったのはSP1なんですけど、実際のイメージはサムネに使用したMSP2です。実装される奇跡が起きれば使います!って宣言はしてました。当然来ませんでしたが(笑)

 基本プロフィール

自身の星座:蟹座
性別:男
誕生日:7月21日(黄道十三星座・黄道十二星座、何れでも蟹座)
血液型:A型
年齢:27歳
身長:175cm
一人称:僕
星見歴:19年(今回最長)

〖設定〗

 神殿育ちの星見。信託は8歳と、かなり早い。
 先代蟹座の星見である父、父の代から神官を勤めている母共に存命している。 規則には素直に忠実なタイプ。とは言え、会議の議論では確り話す。  占星術師として、彼の占いは、他の国の情勢すら当てられるとすら言われるほどによく当たる。それに関して、真摯な信仰心から来る、星空の観察眼から来るものだろうと、本人は述べている。 空を心から愛し、その空を理解する過程で、幼い頃から芸術分野にも視野を広げ、かなり造詣が深い。特に絵画分野において、恐らくこの国で右に出る者はいない。

〔性格〕

 母国の宗教、そして空に対して真摯に向き合う真面目な人間。 会議で比較的良く話す方なのも、歴が長いことからの慣れもあるが、単純に彼なりの持論と、エクリプシアへの愛から来る情熱から。
 その情熱は口調や表情からはあまり表面に出てこない。 だが、言葉や行動にはかなり現れるので、接する機会の多い人からすれば、分かりやすい方、だと、本人は思っている。
 人と関わるのはかなり好きな部類。その為友好関係は広い。
 先代星見直系であるにも関わらず、都市の学校に進んで通っていたのは、本人の意思である。 穏やかな表情、口調に反して、意外と声量はある。 

〔兼業職〕

①占星術師:実質本職の延長。
②芸術家(画家):半分は実益と趣味のによる勉学に近いと本人は思っている。

〔好きな物〕

空、芸術、母国の人の笑顔、心の自由、未来への前進

〖関係〗

〔ケイト:占星術の兄弟子〕
 占星術の兄弟子。彼女の神殿の扱うものの特異性を理解しているので、それを理解した上での、彼女に合った占星術を教えている。
 彼女の親友や恋人の話をする事が多い。ジェシカとは、お互いが味方であれる仲であればいいと思ってる。自分経由で先にジェシカの絵を見せることもある。
 ロディとの関係は、少し心配されているのか、よく彼のことについて話しているのをみんなは見ている。

〔ジェシカ:絵画の兄弟子〕
 絵画の兄弟子であり、先生みたいなところもある。週一で現在も絵画を共に描いて、その時には彼女を外に出すことはある。彼女の絵の才能は素直に評価している。植物は彼女が描く方が輝くのだろうなと思っている。
 能動的に外に出るようにならなければならないとは思っている。流石に会議で気絶させるほど声が大きかったのは、多少は申し訳ないと感じた。

〔フレディ:兄の方と同期〕
 死んだフレディの兄であるカストと、星見になった時期が近く、同期関係であったので、生前の彼を知っている。
 故に現在見る『カスト』がフレディの思い込みで作った、イマジナリーである事を理解している。
 それでも尚幸せだと思えるならば、これ以上何も言う事はないが、──本当にそれでいいならね、と、時々言いはする。これを言うのはフレディ本人の方である。

〔ミカ:良く話しかけてくる友人〕
 かなり向こうから積極的に話しかけられる。本人は別にみんなと同じような対応をしているように思う。仲自体は普通に良い。ジェシカの絵について褒められたら、良かったと思う。
 よく話す友人にしては、やや熱量の差が顕著に見えるかもしれないし、そうでもないかもしれない。本当に普通に仲良く話は広げている。

〔ロディ:若干不仲……?会議で良く白熱してしまう〕
 聞かれれば『別に嫌いではない』とフランク視点では言う。会議の時についレスバが白熱するけど、ウィルに止められた時に「黙ってて」と息ぴったりに言う。お互いが国の事を、宗教の在り方を考えている故のレスバなので、実はフランクはそこ迄気にしていない。
 仲良くなればいいのに、って言葉には、少し悩んだ素振りを見せた後、「……まあ、うん」とだけ答える。いろんな人といたら睨まれることに関しては、「気にしなくていいからね」とだけ言う。

〔ウィル:同じ学校に通ってた幼馴染〕
 知見を広げる為に通っていた学校で、同じクラスだった。良く話しかけくれたので、彼のことを良く知れたんだろうなと思っている。自分の境遇をどうも気にしているらしい。フランク本人はそこ迄気にしていないが、己のスタンスは間違いでないという確証は、此処で得たのかもしれない。
 彼が星見になった時、水瓶座神殿と喧嘩した時、逃げ先として提供した。相変わらずだなと思うと同時に、安堵を覚えた。
 あとロディとの会議での際に文字通り『水を差して』止めた唯一の人間。

〔ペネロペ:星見のことを教える生徒〕
 彼女が正式に星見になる前から、教育係をしていた、彼女の先生。距離感的には本当に先生と生徒である。
 授業のカリキュラムは、フランク独自のものである。今は昔以上に自分の授業内容への回答が良くでき、表情豊かになっているのを見て、嬉しく思っている。

〔全体的な人間関係〕
 基本的に誰とでも分け隔てなく接する。割とお節介焼きの部類かもしれないが、本人にそこまでの自覚は無い。すれ違ったら挨拶はするし、会話を持ちかけられれば、話す。話題をたくさん出してほしいのを感じたら、結構引き出しは多い。ただ、沈黙の空間が苦というのは全くないので、しんと、ただ絵を描いたり、占いをしていたりする空間になることも、少なくない。

 これらが、先に提出してたもの。
 彼自身に裏は無いです。
 ……裏が無いんだよなぁ。
 本当に、純真無垢でした。
 ただエクリプシアの誰もが真っ直ぐに、自身の未来を歩めるような国になればいいなと、そう思っていた、純白な星見でした。

 関係性、表には書かなかった方を次に。

【関係:追記】

〔ミカ:告白されていた〕
 三年前、彼が星見になって直ぐ告白をされた。
 その好意が真摯なもの──、少なくとも悪意あるものではないことを確信しているので、彼が星見になってから三年間、別に彼のことを露骨に拒絶する、ということはしていない。
 ……が、付き合うと回答もまたしていない。
 彼の自分のどこが好きかという質問の回答である、
「愛して、愛される人だから」というのも、フランクはイマイチピンと来ていない為、首を傾げてしまっている。
 しかし、別に嫌われているわけでもないし、いいかな……?という状態でいた。自分の絵も、ジェシカの絵も評価してくれているので。
 
〔ロディ:親友〕
 物心ついた頃から話していた関係。特に、自分が絵筆を握るようになり、自分の作品の方向性、込めたい思いが確立するようになってから、現在のような距離感と関係性になった。
 彼に聞かれたからこそ、言語化できたのかもしれない。
『誰もが真っ直ぐに自らの未来を歩めるような国になれたらいい』
なんていう、そんな想いを。素朴かもしれないけれど、確かに作品に込めることが、フランクのできる事だと気付けた。
 普段の様子だけを知るなら、異様な関係に見えるし、フランク本人は隠さなくたっていいのに、と思っている。……が、ロディがこの距離感を望むならば、フランクはそれを受け止めているし、距離感を考えているんだろうなぁと、呑気に考えている。それに、自分だけが知っているという事実に、子供の悪戯がする時のような楽しさを覚えているのだから。

〔ペネロペ:以前の彼女についてと、自分のきっかけ〕
 彼女の神殿の内情については、流石に先生をするにあたって知ってはいた。教育係になってすぐの、お人形のような彼女も勿論知っている。
 態々口出しはしていない。ただ、どうするかくらいの選択肢は与えるべきだと思った。感情を持つか、持たないか、選べるような授業内容にした。
 それは分かりやすく彼女の自我が現れるようなものではない。だけど、もし自分の意思が現れた時、フランクの授業の答えを出せたらいいなと思いながら。今いろんな人と話しているのを見て、本当に安堵している。

 結論、蟹座フランクって、人を愛していたし、周りに愛されていたなぁって思った。そして、想像以上に、彼って純粋だったんだなって。
 ……故に何も知らなかった。
 何も知らなかったから、きっと彼は過ちを犯した。
 それが、己が本当に愛する国を、信条を滅ぼすことになると知らずに。

ケイトの秘匿について

 フランク視点は、知らなかった。
 そんなもの知るはずないじゃないか。
 ……まあ、PLとしても、きっと彼は知らなくていいんだなって、そう思っていたけれど。
 知らなかったからこそ、きっと彼は、間違ってしまったのだ。
 悔いてしまったのだ。
 手を伸ばしてしまったのだ。

 そして、──滅ぼし、泣き叫んでしまったのだ。

ゲーム本編での動き

 ……いや、っはは。正直、ね? 赤茶の何か引けたら、「こんなの嫌だ……!」枠で行ってやるとは思ってました。本当に。
 ……『協力者(囁く狂人)』は業が深いよお前……ッ。
 実は始まる前に、蟹座フランクはヒロインポジションだよって言われていたんですよ。私は、いや嘘ぉ!? って言ってしまうくらいに、そんなつもりはなかったんです。
 これはヒロイン……。紛うことなきヒロインだと、協力者引いた瞬間に誰よりなにより、PLである私が泣き叫びました。

 …………ゲームですか。最早暫く心を殺さないとやってられませんでした。

 ウィルに肩を掴まれたかもしれない、なんて言われた。
 それだけが起因ではなかった。
 ケイトが何かしようとした瞬間、なりふり構ってられなかった。
 ウィルがこの流れで何もしない訳ないと、思ってしまったのだろう。

 お人好しは、そうして間違った利他主義を発動した。
 全てに協力してしまった。
 ケイトのやったことも、ウィルの望むことも、突き詰めれば全肯定できるわけないというのに。
 ただ、全否定されるのもそれはそれで、悲しいんじゃないかという、それだけの理由で。
 きっと、彼が『協力』して”しまった”理由なんて、そんな愚かな理由なのだ。
 そんな、素直な理由なのだ。
 ……それだけで十分だ。

 それだけの理由で、自分は星見殺害の幇助をした。
 ミカが死ぬことを見逃した。
 ペネロペの、感情に左右され苦しむ様を見て、それを悪用した。
 それで親友を殺した。ロディを殺したのは誰でもない、僕だ。
 全てをだましつくしていつもの自分”らしく”振舞い、本物の『観測者』であるフェイを蹴落とした。

 みんな殺し尽くした。
 ……じゃあ、その後に残ったのは?
 青空のない世界だ。
 こんな世界を望んだわけじゃない! こんなつもりじゃない!
 …………ああでも、それを招いたのは、結局のところ、軽率な行動をした、僕じゃないか……。
 ……描かなければ。『革命』の象徴の、この常夜の星月夜を。

 ………………嘘。本当は、色とりどりの、時によって表情の変える『空』が、描きたい。

 忘れたくないよ。全部、全部…………。


 ゲーム結果:人狼(叛逆者)陣営、全生存勝利end。


何処かの収束点での独白

 最低なことをした。
 ただ手が伸ばされないことが寂しい気がして、結局は自分が後悔する結果を、自ら招いてしまったのだ。
 自らの教えを悪用した。
 そうして、教え子に親友を殺させたのだ。
 僕は、誰も彼もの尊厳を破壊した。

 僕の守りたかったものは、何だったか。
 ……誰もが真っ直ぐに自らの未来を歩めるような、そんな国であった欲しかったのだ。
 それを見失っていたのは、誰でもない僕自身だ。
 僕は、自分の手で、祖国を喪った。
 変わらないで欲しいと願った誰かの願いを破ったのは、誰でもない僕だ。それは何をしたって守られない。僕が亡霊になろうと、ならなかろうと。
 ……それこそ、僕への最大の罰かもしれない。

 ──それでも、〖エクリプシア〗は生きている。そうでしょ?
 ……これは僕の我儘だ。君がこれを公表する理由は、別にあるのだろう。その上での我儘だ。
 〖Eclipsia〗という国に生きた人間のことを、少しでも知ってもらえたら嬉しいかな。
 ……え? 恋人と戦友に語り継がせるのは頼むって? ……あはは、そっか。きみはちゃんと頼れているんだね。……まだまだだって? それ、800年も独りで死に損なってる亡霊にいう言葉じゃないよ。
 ……ふふ、ごめん。ちょっとした痴れ言。
 
 ……また朝日が、青空が、夕焼けが、この地を照らす日が来るんだね。
 …………良かった。
 僕の幼なじみが、また見たいって呟いていたから。
 僕の親友が、好きだって言ってたから。
 僕の罪が赦されるわけではないけれど、……でも。


 ──それは、再び誰もが前を向ける空を取り戻す時の、彼の言葉。
 何処かで、星月夜を穿ち、落とす、革命の日の事。
 それが訪れるのは、もう何百年も先の、然し必ず訪れる時の話だ。

 それでは、またどこかで。
 必ず彼が伝える事の決まっている、射手座の話を、必ずしたいと思います。

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