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時間は全ての人に平等か

1日24時間。世界中、どこのどんな人にも平等。
世の中の人、全てが疑わないが、考え方によっては間違いかもしれない。
それを教えてくれたのは妹だった。

先日、久々に妹から電話があった。内容は老化の相談。笑
妹は2歳年下なので、老化の悩みなら私の方が大きいはずなのだが、妹の方が深刻に捉えているようだ。

妹「シミが増えてん!」
私「わかるわー。最近のレーザー安いから、消す選択もありちゃう?」
妹「そうやけど、体重も増えてん!3kgも!」
私「私もコロナが流行ってから5kg増えたわ。ダイエットせななー。」
妹「でもコロナでジムに行けんやん。」
私「youtubeで自宅ダイエットやな。」
妹「、、、私はお姉ちゃんと違うし!」
私「??はい?」

どうやらご機嫌を損ねたらしい。
こうなったら、ウチの妹はとことん厄介だ。
レーザーは失敗例もあるから怖いだの、そもそも太る体質だからだの、意思が弱いからダイエットは続かないだのの言い訳を並べたあげくにこの一言。
「お姉ちゃんは恵まれてるから、なんでもできる!ずるい!」

でた、でたよ!最強の責任転嫁。
昔から妹は私に嫉妬している。理由に思い当たるところはあるが、何でもかんでも「恵まれてる」で済まされては困るので、私も言い返す。
「それ、私が何の努力もせずに今の状態だって言いたいの?」

そう、いつもなら、確実にこう言い返すのだが、今回は妹をクライアントだと思い、言い返さずに傾聴してみた。
全て書くと長いので割愛するが、最終的に出てきた妹のこたえは、、、
「私が自分のためだけに使える時間は、お姉ちゃんより少ない。だから、美容もダイエットもお姉ちゃんより上手くいかないことが多い。」だった。

まだ言い訳にもとれるが、確かにと思うところもあった。
実は妹は20歳そこそこで結婚・出産しているのだ。さらに、2人の子どものうち、1人は障害を持っている。

※障害という表現は適切ではないかもしれませんが、他に言葉が浮かびませんでした。不快に思った方がいたら本当に申し訳ありません。

一般的に子どもから手が離れるという時期は、妹にはこなかった(本人の意思も影響しているが)。
結果、社会人経験はほぼゼロ。なんとか働ける環境が整った頃に、妹を正社員で雇う会社はなかった。
妹はアルバイトで働いてるが、アルバイトは時給制だから、稼ぐには時間を提供するしかない。

そんな背景を再確認すると、妹の主張も理解できる。自分の自由にできる時間となると、確かに妹の方が私より少ないのだ。

今回は、老化相談からのスタートだったが、妹の主訴は、時間は平等でないとわかって欲しいことだ。

よく、「時間だけは平等だから頑張れ!」と言う人がいるが、相手が妹のような状況なら、反感すら覚える言葉かもしれない。

1日24時間であることは共通だが、自分のために使える時間は共通でも平等でもないのだ。

残念ながら、私が妹の時間を増やすことはできないが(私も別の制限を受けている)、捧げた時間で何かの優劣を判断される場面にでくわしたら、絶対に阻止してやろうと誓った出来事だった。

妹よ、ありがとう。おかげで少し優しくなれるかもしれない。

(ねねっち)

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