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2022ケンタッキーダービー 予想

 強力な逃げ馬が不在ということで物差しに出来る過去年もあまり無く、また今年はベイヤー含めスピード指標にも疑問を抱くケースが多かったので、「より単純なタイム比較(当日同条件レースとの比較、過去年との比較…等)で速かった」馬を純粋に指名します。

◎16サイバーナイフ

 前走アーカンソーダービー(G1)では向正面で中団から一気にポジションを上げ、詰まる場面がありながらも直線で抜け出し押し切った。
 前走の内容もさることながら更に注目すべきは2走前のアローワンス戦で、このコースにしては速い2ハロン~4ハロン地点で23.11秒という厳しいペースを楽々先行し最後の直線で先頭に立つと、セーフティリードを築いて優勝するというレースだった。このレースの勝ちタイムは同日の古馬G3マインシャフトSのレースタイムと僅か0.5秒差で、しかもそのマインシャフトSの勝ち馬オリンピアドは昨日に行われたアリシーバS(G2)でG1馬ハッピーセイバーなどを相手に完勝している。つまりサイバーナイフは古馬G1級レベルの馬の勝ちタイムから僅か0.5秒差のタイムを3歳2月時点で出していることになる。となればただの化け物である(ヒヤシンスSのタイムが同日フェブラリーSの勝ちタイムと0秒5しか違わないような感覚)。むしろ買わない選択肢を選ぶのが難しい。
 前走は時計が遅くなる馬場で勝ったので重馬場向きと思われがちだが、本来は高速馬場向きタイプだと思われる。今日は当初の天気予報と異なり、良馬場で本番を迎えられそうだ。であれば一層楽しみである。前々走を見る限り先行策も大丈夫だろう。

○1モードニゴール

 前走ウッドメモリアルS(G2)では最内枠から中団に付け、最後の直線で逃げたアーリーヴォーティングを僅差で捉え優勝した。また、今回も同じく最内枠からの出走になる。
 ケンタッキーダービーにおいて前走ウッドメモリアルステークス組は、過去10年で3着内にわずか1回のみとほとんど馬券に絡めていない。しかしこれを過去30年まで広げた上で勝ちタイム1分48秒未満の年の3着以内馬という条件に絞ると、ケンタッキーダービーの勝率は28%、複勝率も60%弱と非常に優秀だ。
 もちろん馬場は高速だったが、同日カーターハンデ(G1・7F・優勝馬スピーカーズコーナー)の勝ちタイムが1分21秒を切っていないことから、特別に高速馬場ではなかったと見るのが自然だろう。
 基本的に前が有利なケンタッキーダービーにおいてテンが遅い、しかも最内枠と条件はきついが、ウッドメモリアル組の復讐に期待しよう。


▲3エピセンター

 恐らく1番人気の馬。前走ルイジアナダービー(G2)は3番手から競馬を進め、最後の直線で抜群の手応えから突き放す楽勝を果たした。レコード勝ち自体は馬場を考えると驚嘆するようなパフォーマンスでは無いが、安定勢力として抑える必要はあるだろう。
 ここにいるメンバーに対しては直接対決で全勝しており、特にリズンスターS(G2)で完勝した時の相手はモーニングライン1番人気のゼンダンを含めスマイルハッピー、パイオニアオブメディーナ、トーニーポートであり、これを疑うのは難しい。
 前走は控える競馬を試したが、テンの速さはメンバー随一。逃げる可能性もあるだろう。

△7 クラウンプライド

 前走UAEダービー(G2)では砂を被らないように外目の先行策を取り、直線では逃げたサマーイズトゥモローを差し切って優勝した。因みにこの直線では終始逆手前だった。
 UAEダービーの内容に関しては買い要素に全く入らないが、いかんせん調教が良すぎる。1週前4ハロン追い切りでは助手騎乗強め46.4秒、当週4ハロン追い切りではルメール騎乗馬なり46.6秒で、いずれも当日のチャーチルダウンズ一番時計。抜群も抜群だ。この1週前追切、そして当週追切後は現地メディアの記事も非常に増えており、その印象度の高さが伺える。
 また騎乗したルメールに至っては「日本やドバイよりも走りやすそうな印象です」という前代未聞なコメントまで残してしまっている。
日本やドバイよりパフォーマンスを上げてきそうなことは間違いない。後は持続力、相手関係、いかに好スタートが切れるか、そしてどうキックバックを回避するかが鍵になりそう。すごく運が向けば良い着順になっても?

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