ニューヨーク振り返り
1 本記事の目的
旅行をすると、また行きたいと思う場所ともう行かなくていいかなと思う場所があるものである。今回、ゴールデンウィークに合わせたたった5日の休みを利用してニューヨークを訪問したが、ニューヨークはまた行きたいと思える場所であった。また行きたいと思う以上、今回の旅行で色々と反省した点を整理し、次回ニューヨークに行く時に同じ轍を踏まないように旅行記を記す次第である。
本記事は、自分が反省した内容をまとめて次回に活かすことを目的としたものである。したがって面白いことは書いていない。自分向けの記事なので、これを嬉々として読みたい読者も想定し難い。
また、あくまで自分が今後またニューヨークに行く際の注意点をまとめたものであるから、主観的な論調である。この記事に客観性があるかというと、まずない。多くの読者に有益とは想定し難い。
ただ弾丸ニューヨーク旅行を考えている人が参考がてら見てみる分には止める義理もない。本記事はあくまでその程度のものなので、その前提で読み進められたい。
2 寒暖差に合わせられるようにすべき
まず気温が予想外であった。当職がニューヨークに行った時期は4月末から5月頭なので、それ以外の季節では参照価値が乏しいことに留意されたい。
今回の当職がニューヨークに着用し又は所持していった衣類は次のとおりである。
(1)普段仕事で使っている夏用のジャケット
(2)ジャケットの下に着る長袖のワイシャツ
(3)ジャケットの下でも着られるポロシャツ
(4)下着類
(5)ズボン
このようなラインナップで行った理由は次のとおりである。
(1)そもそも行きのフライトの前に示談交渉をしたので仕事着(ジャケットとワイシャツ)を着用していく必要があった。
(2)帰国したらそのまま仕事をする必要があるのでジャケットとジャケットに合わせられるワイシャツやポロシャツが必要であった。
(3)それなりにちゃんとしたバーで飲酒する可能性があったのでちゃんとした服装が必要であった。
(4)荷物はなるべく少なくしたかった。
(5)行きも帰りも飛行機の中で夜を過ごすので着替えの必要が乏しかった(着替えの機会が少なかった)。
このような理由から、本当に必要最低限の服装でいくことにした。
そして反省点は次のとおりである。
ニューヨークは、朝夕と昼の寒暖差が日本よりも大きいように感じられた。暗い時間帯は、長袖に夏用のジャケットを着用していても寒い。
現地の人間を見ても、日中はTシャツ1枚、ヘソ出しの人が普通にいるし、男性なら上裸の人も合計3人見かけた(うち一人は上裸に網目状のやつを着ていて、さながらジョジョに出てくるディアボロであった。)が、日が落ちるとコートを着ている人もそこそこいた。
ニューヨークは、ケッペンの気候区分では日本と同じCfa気候であるが、少なくとも当職が生活拠点としてきた日本の地域より1日の寒暖差が激しい。
寒暖差に応じられるよう、ジャージスーツのように暑い時はカバンの中にでも突っ込めるようなジャケットを着用していくこと、冬でなくても薄めのマフラーを持っていくことを考えた方が良いと思われる。
また観光地では屋外で並ぶことも多いので夏場は帽子を持っていく方が良いと思われる。4月末でも日中長時間屋外で並んでいると暑い。
3 水を持っていくべき
上述のとおり観光地では屋外で結構並ぶことが多い。例えばニューヨークのバッテリーパークから自由の女神があるリバティー島に行くフェリーを待つ間、日光を遮るものがない屋外で40分近くは立っていた。夏場だと熱中症になりかねない。
そうであれば給水が必要だが、ニューヨークの街中を観光する場合、ペットボトルや水筒を持ち歩くべきである。その理由は次のとおりである。
(1)自販機がない。探せばあるのかもしれないが、少なくとも当職が回った自由の女神、自然史博物館、エンパイアステートビルなど観光地付近でも自販機は見つからない。本当はあったのかもしれないが、パッと解るものではない。
(2)コンビニがない。本当はあったのかもしれないが、日本人に馴染みのあるような外観のコンビニは基本ない。当職は、滞在期間中1軒のセブンイレブンしか見つけられなかった。
(3)主要な観光地には水飲み場があるが、それでは持たない。映画「ナイトミュージアム」でティラノサウルスの化石標本が水を飲んでいたあれ、あれは大体の観光地にひっそりとある。しかし、こんなものでする給水などしれてある。喉は渇く。
以上の理由から、水は持ち歩くべきである。
そして持ち歩く水は、日本で購入するか、日本から水筒を持っていくべきである。その理由は次のとおりである。
物価が高い。水1本が3ドルする。当職がニューヨークに行った時期は、当時34年ぶりの円安を記録して1ドル160円ジャパンリラくらいの時期であるから、余計高く感じる。水のラベルを見ると、凄くスッキリする水らしいが、日本の水道水と大差ない(その分ニューヨークの水道水はそこまで美味しくない)。日本でなら100円くらいでイロハスの水を買えるのに、水1本に3ドル、日本通貨換算で480ジャパンリラ(当時)もの水を買うのは流石に馬鹿馬鹿しい。日本でペットボトルの水を買うか水筒を持っていき、現地で無駄に水を買わずに済むようにすべきである。
4 料理に期待しない
アメリカ料理といって何が思い浮かぶか。やはりハンバーガーやステーキでないだろうか。
当職が滞在期間中にとった食事は大体次のとおり。観光地を巡るのに忙しく1日1食の日もあったので食事の回数は極めて少ない。
(1)チキンカツバーガー:美味しい。ケンタッキーのカツバーガーより分量もあるが高い。
(2)ハンバーガー:「地球の歩き方」にも掲載されている有名店「5ナプキンバーガー」のハンバーガーを食べた。美味しいが、家の近くのハンバーガーの方が美味しくて安い。
(3)百貨店で売っていたサンドイッチ:諸事情があって外食ではなくホテルの近くにある百貨店でサンドイッチとサラダを買ってホテルで食べた。陳列されているものを見ると小さくて2個食べられそうに思うが、購入して手に持つとずっしり重いし、具のローストビーフやツナもたくさん入っている。値段は高いが、日本で売っているあの具沢山に見せかけて中身はスカスカのせこいサンドイッチとは全然違う。陳列されている時は小さく見えたから2個買ったが、いざ食べると重すぎて飽きる。半分のサイズでいい。2個目は半分残した。味はまあ満足できる。
(4)チキンカツカレー:3ワールドトレードセンターの近くのフードコートで買ったチキンカツカレー。エビフライカレーにしたら良かった。美味しいがココイチと変わらない。ルーが少ない。隣のタコスの方が美味しそうだった。水はない。ペットボトルか水筒は必須。
(5)ステーキをカリフォルニアワインと共に:34ドル、日本通貨に換算して約5200ジンバブエン(当時)のステーキ。ステーキだからそりゃ美味しいけど、固い。同じ値段ならいきなり!ステーキの方が量も味もよく断然満足度が高い。カリフォルニアワインは、高級なものでない(それでもグラス12ドル)から仕方ないかもしれないが、味が薄い。飛行機の中で飲み放題だったワインの方が美味しい。全然マリアージュではない。
(6)空港の近くのドーナツ屋さんのハンバーガーもどき:空港の職員に「この辺ってご飯食べられるところあります?」て聞いたら、「うーん、1階のドーナツ屋くらいしかないよ。出国審査を通過した後のフードコートかな。でも、この時間フードコート閉まっているだろうから、ドーナツ屋しかないんちゃう」て言われた、妥協の産物的食事。美味しくない。ただ単に胃にものを入れるためだけに17ドル使った。
ということで、見て解るとおりネガティブな話がほとんど。1日1食の日もそこそこあるくらい空腹なのにこんな感じ。空腹は最高のスパイスという話を聞いたことがあるが、嘘である。
高級ステーキ店とかに行けば、そりゃ美味しいのかもしれない。しかし、カレーはココイチ、ステーキはいきなり!ステーキの方がコスパよく美味しいことを考えると、ニューヨークで高級ステーキを食べるなら布施駅前のニュー松阪の方がコスパよく美味しいような気がしてならない。
今度行く時は、食事に期待せず観光地に全振りして、高級店に1軒行くくらいで良い気がする。
5 充電は日本の充電器でできる
変換アダプタは不要である。Wi-Fi屋でオプションレンタルして損した。まあ最初から調べていけという話なのだが。
6 トイレの場所を把握するべし
日本では商業施設やコンビニや駅にふらっといけばトイレが使えるが、ニューヨークには急に催した時のトイレの数が極めて少ない。ホテルや観光地、大型商業施設のトイレを使わざるを得ない。公衆トイレはまず見かけないし、仮にあったとしても防犯上の観点から使わない方が良いらしい。
ということでトイレは、ホテルの自室、百貨店、観光地を出る前に済ませるべきである。そうでなければ余計なタイムチャレンジをすることになる。日頃から飲み会でしこたま飲酒して帰宅するまでタイムチャレンジをすることにより膀胱を鍛えていた当職ならなんとか耐えられたが、慣れない国や地域でタイムチャレンジをするのは得策ではないので、できる場所でするべきである。
7 ホテルへの不満
日本人の当職からしたら不満だらけなのだが、アメリカのホテルはこれがスタンダードなのだろうかと疑問に思った点がいくつか。
当職が宿泊したのはマンハッタンにあるTHE EMPIRE HOTELというホテルである。ネットでは4つ星ホテルと書いてある。エクスペディアを通じて予約したのだが、ハイアットやヒルトンと比肩するお値段だったし高評価のホテルと書いてあったので期待していたのだが、以下のとおり不満な点が散見された。
(1)アメニティーがない:歯ブラシセット、スリッパ、寝巻き、洗顔用石鹸が置いていない。最低限必要な歯ブラシセットとスリッパはフロントに言ったら持ってきてくれた。寝巻きと洗顔用石鹸も言えばもらえたのかもしれないが、面倒くさかった。また歯磨き粉を使い切ったので、ルームメイキングに宛てて「新しい歯ブラシセットくれ」と書いたメモを置いたのだが、ガン無視されて、ちょっと多めに置いていたチップはしっかり持って行かれていた。チップはメモに挟んでいるからメモも読んでいるはずなんだけど。
(2)浴槽がない:そのままである。
(3)シャワーが半分死んでいる:部屋のシャワーは、天井から水が出るタイプのシャワーと手で持って浴びるシャワーが併設されていたが、手で持つ方のシャワーからは水が出なかった。
誰だこのホテルに4つ星評価つけた奴。
他方良かった点は次のとおりである。
(1)スタッフは丁寧に対応してくれる。ホテルまで車の送迎をお願いするため電話をかけないといけなかったのだが、何回やってもうまく電話できず、レセプションに助けを求めたら対応してくれた。お礼のチップを渡そうとしたら「おいおいマジかよ、こんなことでいらないよ」という反応をしながらしっかり受け取り、追加のウェルカムウォーターをくれた。水が貴重なニューヨークでは意外とこのウェルカムウォーターはありがたい。なお、この送迎に関して後日エグいトラブルが生じたことは後述する。
(2)夜になるとホテルの上にある「EMPIRE」という文字板が赤く光る。これの何がいいの?と思うかもしれない。しかし、ニューヨークの右も左も解らない人間が、夜道で自分が帰るべきホテルを探している状況を考えて欲しい。ニューヨークはアメリカの大都市の中でも治安が悪くない方だが、良いというわけではない。しかも夜である。そのような状況で、そこそこ高層のホテルの上の部分が赤く解りやすく光っていたら自分が帰るべき場所がはっきり解る。迷わなくていい。この安心感はとても強い。ただ、その光る看板は、4つ星ホテルというよりラブホっぽい。
このように良いところもあったが、良い点と悪い点を比較した時、悪い点が強すぎる。これに4つ星評価をした人を知りたい。
8 ホテルから空港への足の確保
ガチでトラブったやつである。
本件の客観的に明らかな事実は次のとおりである。
当職は、エクスペディアでホテルと飛行機を予約すると共に、ホテルと空港の送迎往復の予約をとった。ニューヨーク発の飛行機は、ニューヨーク時間で5月1日午前1時40分発のものであった(現にその飛行機に搭乗した。)。エクスペディアからのメールによると、飛行機の出発の24時間前までにゴーエアリンクニューヨークに連絡をして送迎の予約をする必要があった。そこで当職は、ニューヨーク時刻4月29日午後8時から午後9時の間にゴーエアリンクニューヨークに電話をかけたところ、電話口の女性は、「あなたの飛行機は1時40分なので午後7時にホテルに迎えに行きます」と述べた。当職は、これに応じた。ニューヨーク時刻4月30日午後7時にホテル前で待っていたが、同7時半になっても送迎が来ないので、電話をしたところ、電話口の男性は、「あなたの予約は明日5月1日午後7時です」と述べた。そこで当職は、「いや、飛行機は5月1日午前1時40分だから、その時刻の送迎だと間に合わん」と答えた。電話口の相手は「いや、でも予約は予約や」と答えた。そこで当職は「そちらで、当職の飛行機の時間を確認できますか?」と答えた。すると、電話口の男性は「飛行機は5月2日午前1時40分です」と述べた。当職は、急遽タクシーを利用して空港に向かったところ、5月1日午前1時40分の飛行機でチェックインして帰国した。
本件の問題点は次のとおりである。
同じエクスペディアを使って航空機、ホテル及び送迎を依頼したにもかかわらず送迎についてのみ情報が錯綜しており、帰国し損ねた。致命的なミスは、エクスペディアと送迎会社の間の連絡ミスでフライト時間の連絡に齟齬が生じていたことであるが、当職も電話の際にしっかりコミュニケーションをとっていれば4月30日午後7時に送迎を依頼できた可能性がある。したがって、今後は、電話のコミュニケーションを十分にできるだけの英語力を身につけるまではタクシーを利用することを前提とすべきであろう。
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